日本医療機能評価機構は18日、膀胱留置カテーテルを留置する際、尿流出を確認せずバルーンを拡張したために尿道を損傷した事例が相次いでいるとして、医療関係者に注意喚起した。同機構は予防策として、カテーテル挿入時に抵抗がなくても尿流出がない場合は尿道内でバルーンを拡張せず、留置が困難と判断した場合は泌尿器科医に依頼するよう呼び掛けている。
同機構によると、尿道損傷に至った事例は2013年6月~18年7月の約5年間で49件報告されている。患者は全員男性。尿流出を確認せずバルーンを拡張した主な背景としては、「挿入したカテーテルの長さが十分だと思った」が27件で最も多く、「カテーテル挿入時に抵抗がなかった」「排尿直後や禁食のため膀胱内に尿が溜まっていないと思った」がそれぞれ15件となっている。