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もつれない 患者との会話術<第2版>【電子版付】 させない!つくらない!モンスターペイシェント

医療機関のクレーム対応に今日から使えるお役立ちの1冊

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(本体3,200円+税)

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編著: 大江和郎(東京女子医科大学附属成人医学センター 元事務長)
判型: B5変型判
頁数: 328頁
装丁: 2色刷
発行日: 2018年01月31日
ISBN: 978-4-7849-5458-2
版数: 第2版
付録: -

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■あなたのクレーム対応、本当に大丈夫? 医療機関の患者対応マニュアルとして好評を博した書籍が新規書き下ろし15事例を追加してバージョンアップ! 第2版では電子版も付いてますます便利になりました。

■実際に医療機関に寄せられた89のトラブル事例をもとに、クレーム場面に応じた適切な「会話の進め方」とその「法的根拠」を解説。事態をスマートに収める「良い対応」と、解決を遠ざける(でも意外とやりがちな)「悪い対応」の具体例を示しています。

■診察室での患者対応に、また職員の研修テキストとして、医療機関の日常業務にお役立てください!

目次

総論 ① 他院の対処法を知り,経験を積むことが肝要 2
総論 ② 診療行為は医師と患者の契約である 7

1章 窓口・待合室での会話術
CASE 01 キレル患者
予約時間をだいぶ過ぎているじゃないか!どうなっているんだ!
CASE 02 携帯電話の使用ルール
ここは携帯電話使用禁止だろう?!
CASE 03 待ち時間に対するクレーム
予約の診察時間が大幅に遅れて商談が破談になった。責任をとれ!
CASE 04 それは寄託契約です
あれだけ念を押して頼んだのに……紛失するなんて……弁償してちょうだい!
CASE 05 寄託契約ではないもの
傘置き場の傘が盗まれたが,どうしてくれるんだ!
CASE 06 無診察処方
時間がないから,診察なしでいつもの薬を出してよ!
CASE 07 診断書の再交付
診断書を再交付してほしいが,なぜ診察を受けなければならないんだ!
CASE 08 診断書の有効期間
半年前の診断書を内定先の企業に提出してかまわないか?
CASE 09 委任状の有効期限
患者の委任状を預かってきたので,診断書を交付してほしいのだが
CASE 10 保険証提示を嫌がる患者
毎月保険証提示を求められるが,変わっていないからいいだろう!
CASE 11 ホームページの掲載内容
ホームページに虚偽を掲載しているとは何事か!
CASE 12 どこまで求める情報開示
カルテ開示の申し込み方法がわからない!
CASE 13 「さん」と「様」
サービス業だろう?どうして「様」を付けて呼ばないんだ?
CASE 14 割れ窓理論
診察台の隅に埃が溜まってたわよ!
CASE 15 身体障害者用駐車場の確保
身体障害者用駐車場の確保は医療機関の義務だろう?
CASE 16 予約なしの当日診療
A先生に診てもらいたいんだ!診療拒否するのか?
CASE 17 印鑑
担当医の印鑑だけじゃなく,病院の印も押してくれ!
CASE 18 申し込みの誘引
耳鼻科の看板が出てるのに,医者がいないとはどういうことだ!
CASE 19 保険証の返却
保険証をまだ返してもらってないわよ!
CASE 20 開示対象に含まれる医師記載の診断内容
いいから早くカルテ開示してくれ!
CASE 21 職員の身だしなみ
水商売じゃないんだから,あんな派手な髪の色,認めていいの?
CASE 22 保険証のコピーの違法性
保険証のコピーは違法じゃないの?

2章 支払いにまつわる会話術
CASE 23 異なる初診料の算定基準
何で初診扱いになるの?おかしくありません?!
CASE 24 指導管理料の説明
指導管理料の指導って何だ!私は受けた覚えはないし,不当請求だ!
CASE 25 診断書料の説明
たかだか数行の診断書なのに,なんでこんなに高いんだ!
CASE 26 文書料=文書作成手数料
えっ!そんなに高いのなら要らない!
CASE 27 有償・無償交付の文書
この証明書は無料じゃないの?
CASE 28 交通事故の負傷者
俺は被害者なんだぞ!診療費は加害者に請求してくれよ!
CASE 29 労災隠し
今日の診療はぜひ健康保険でお願いします
CASE 30 ケンカによる負傷が後日,判明
ケンカでけがしたってけがはけがだろう!なんで保険証で診てくれないんだよ!
CASE 31 未払いを繰り返す患者
診療費未払いだからって,なんで診断書が交付できないんだ!
CASE 32 時間外診療の預かり金
預かり金制度なんて聞いていない。後日精算に来いとはなんなんだ!
CASE 33 同日同室の入退院
もしかしてこれって二重取りではないの?
CASE 34 保証金の返還
なんで保証金が返されないんだよ!
CASE 35 検査値が正常だった患者が支払い拒否
検査の結果,どこも悪いところがないんだから診療費を払いたくない!
CASE 36 意識不明で処置された患者が支払い拒否
治療は俺の希望ではない。だから診療費は払わないぞ!
CASE 37 不要となった診断書の返金
作成してもらった診断書が不要となったので返金してほしい!
CASE 38 残った薬の返金
残った薬を返却するから返金してよ!
CASE 39 保険外併用療養費の請求
指示に従って1年後に受診したんだから,保険外併用療養費なんて支払いたくない!
CASE 40 通用する法貨
小銭で払いたいの!せかさないで!
CASE 41 時効
今さら払えって言われても,もう時効じゃない?
CASE 42 一部負担金の徴収
テキトーな診察だったから,お金を払いたくない!
CASE 43 領収書の再発行
なんで,領収書の再発行が有料なんだ!
CASE 44 副作用
副作用については病院の責任であり治療費は支払いたくない!

3章 診察室での会話術
CASE 45 療養指導の責任
どのような療養指導を行っていたんだ!症状悪化は医師の責任だ!
CASE 46 検査を拒否する患者の自己決定権
どうしてもっと強く検査を受けるように勧めてくれなかったのですか?
CASE 47 処方の変更
薬を変更したら体調が不安定になった。なぜ説明しないんだ?
CASE 48 初診患者の診断書
初めての診察だけど,この診断書を作成してほしい!
CASE 49 詐病の疑いのある患者
まだ痛みがあるのに,なぜ診てもらえないのか?
CASE 50 外泊の理由
何と言われても,外泊しますから!
CASE 51 強制退院
もう少し入院させてください!
CASE 52 期待権の侵害
父には本当に適切な治療をしてくれたんですか?
CASE 53 全責任を負う医師の作成した診断書
診断書の一部訂正をお願いしたいのですが……
CASE 54 診断書の訂正
診断書を訂正して!余白には院長名でその旨を書いて!
CASE 55 医師の一言でPTSD
痩せなさいって?少しは患者の気持ちを察してよ!
CASE 56 あいまい語
様子を見ましょう,って,どうすればいいの?
CASE 57 (医師を守る)インフォームドコンセント
いやいや!そんな話は聞いてないって!
CASE 58 医師への謝礼
少ないんですけど,受け取ってください
CASE 59 金を無心する患者
500円でいいんだ,貸してくれ!
CASE 60 健診での見落としの責任
半年前の健診の時,見落としたんじゃないの?
CASE 61 再説明料金の請求可否
またわからなくなったので,ちょっと聞きに行っていい?
CASE 62 依頼された文書の作成
別の保険会社用の診断書を書いてください
CASE 63 診療ガイドライン
同じ症状の友人は良くなっているのに!治療法が間違ってません?
CASE 64 ムンテラ
先生! 一方的な説明で……任せて大丈夫ですか?
CASE 65 難解な医療用語
旧世紀の信仰性の即答部の遊説?
CASE 66 同義語,法令用語,類義語
どっちの言い方が正しいのか統一してくれないかな!
CASE 67 医の心
もう少し患者の気持ちを理解して!

4章 看護師・医療スタッフの会話術
CASE 68 無断の転ベッド
勝手にベッドを移動するなんて!許可した覚えはないぞ!
CASE 69 医療被曝を過剰に心配する患者
安全と言うなら,一緒にX線撮影室に入ってくれないか?
CASE 70 「見る」「看る」「診る」
患者の様態を「見る」のではなく「看て」ください!
CASE 71 患者からのセクハラ
自然と手が背中に回っただけじゃないか!
CASE 72 患者の衣服を汚した
検査で衣服が汚れてしまったら弁償するのが当然じゃないの?
CASE 73 手袋の使いまわし
採血時に手袋交換しないなんて……感染したらどうするのよ!

5章 問い合わせでの会話術
CASE 74 執拗なクレーム
病院からの電話で旅行を中止せざるをえなかった。代金を弁済して!
CASE 75 カルテ不開示の理由説明
カルテ開示が可能になったのに,なんでカルテ不開示なの?
CASE 76 苦情電話の録音
電話録音は個人情報保護法違反ではないのか!
CASE 77 SNSの怖さ
漏れるはずのない情報が漏れるなんて……どうなっているのよ!
CASE 78 防犯カメラの設置
もしかして防犯カメラに私が写っているのでは……
CASE 79 意識不明患者の情報を第三者に提供
勝手に回答して,これって個人情報保護法違反じゃないの?
CASE 80 紹介状を開封した患者
紹介状の中身を書き直せ!
CASE 81 保険証の貸し借り
体調が悪いというので保険証を貸しちゃった
CASE 82 未成年者の診療
うちの子を門前払いして,殺す気か!
CASE 83 診療拒否
医師がいなくても,痛み止めだけでも出して!
CASE 84 カルテの最長保存期間
まだ5年しか経ってないのにカルテを廃棄したのか!
CASE 85 有効期限切れの処方せん
処方せんの有効期間を延長しないなら,俺にどうしろと言うんだ!
CASE 86 患者の残置物の処分
患者が忘れていった物を勝手に処分しないでよ!
CASE 87 外部からの問い合わせ
えっ!親戚でも病室を教えないの?
CASE 88 学校事故時の対応
個人情報に該当するため教えることができません!
CASE 89 文書送付嘱託
断りなく裁判所に文書を送付するのは違反じゃないの?

補論 補論1〜5
資料 大学病院の4割が院内暴力を経験
解説 保険医療機関及び保険医療養担当規則(抜粋)

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序文

2013年に「もつれない患者との会話術」が,2014年に「Part2」が掲載され,2015年に単行本として発刊されましたが,医療機関に従事する者として,如何に各医療機関がクレーム対応に苦慮しているか改めて窺い知らされました。
昔の古き良き時代を経験した方なら「昔は先輩の経験や知識を教え請うことで,十分に患者対応ができた」と懐かしく思うことでしょう。それが現在では「教え請われた知識だけでは,まったく患者に納得してもらえない」状況となってきています。患者が保険制度や医学に関する知識を容易に入手できる環境となったことで,情報量が以前に比べて飛躍的に増してきたこともあり,診療費についても納得できなければ支払いに応じない方も増えてきています。このような患者に対応するには,職員が業務に関わる必要な知識を身に付けるしかありません。
私自身,窓口で患者に対して法律で対抗せよと論じているわけではありません。不満を申し出る患者と対応する際に,気持ちの余裕の有無によって対応も違ってくるのではないかと思うのです。その余裕も,裏付けのある法的知識を持ち合わせているかどうかによって違ってくるのではないでしょうか。
「拳銃や暴力がものを言ったのは昔のこと,現代では法律を知っていることこそ自分の身を守る強力な武器だということを忘れてはならない」と言ったのは,作家であり弁護士でもある和久俊三氏でありますが,だからと言って法律を振りかざせというのではありません。むしろ,生半可な知識はかえってトラブルの元となりますし,法的知識を駆使すればすべて解決するかというと,そういうことでもありません。要は,法的知識を持ち合わせることで気持ちにゆとりが生じ,冷静な対応が可能となるということです。
本書に収載した事例は,いずれも窓口で生じたトラブル事例であり,今更ながら多様なトラブルが起こるものだと感じる次第です。今後,団塊世代や中年を迎えるゆとり世代の受診増加により,クレームもますます増加が予想されます。トラブルをなんとか解消したいと本書を手に取られた方もいらっしゃることでしょう。本書が少しでも患者対応の参考になれば幸いと存じますし,読者の皆さんのご意見等も仰ぎたいと考える次第です。
最後に,単行本発刊にご尽力いただきました日本医事新報社ならびに編集企画担当の上平和秀氏に感謝する次第です。

平成30年1月
東京女子医科大学附属成人医学センター 元事務長 大江和郎

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