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口腔ケア

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-29
原 龍馬 (原歯科医院院長)
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  • ■導入の考え方

    口腔には,呼吸,会話,食べるという多くの重要な働きがある。

    在宅療養患者は,歯牙の喪失や口腔筋の衰えで,咀嚼機能のみならず嚥下機能も低下(オーラルフレイルが進行)しており,摂食嚥下が十分でなく,低栄養になることも多い。

    その予防,維持管理のためにも口腔ケアが必須である。

    ■状態の把握・アセスメント

    【定義】

    在宅療養患者の歯科治療は口腔ケアであると言っても過言ではない。口腔ケアには,器質的口腔ケアと機能的口腔ケアがある。

    器質的口腔ケア:口腔の衛生状態を維持し,口腔内細菌叢を正常に保つことを主眼に置いたケア。う蝕や歯周病を代表とする感染性の歯科疾患,さらに肺炎をはじめとする呼吸器などへの感染症を防ぐことを目的として行うもので,口腔内清拭だけではない。

    機能的口腔ケア:口腔の運動機能・感覚機能のリハビリテーションを行うケアで,口腔の持つ働き(摂食,咀嚼,嚥下,構音,審美性など)を健全に維持することを目的として行う口腔機能訓練である。全身機能のリハビリテーションにも通じる。

    個人が自ら行うセルフケア,歯科医療者が多様な専用器具を駆使して行うプロフェッショナルケアなどの区別もある。

    【歯科治療】

    歯科は,虫歯・歯周病,喪失した歯牙の補綴(クラウン,ブリッジ,義歯)などの治療,すなわち修復治療を中心とするが,これらは摂食嚥下機能の維持・回復にも関わっている。

    歯牙の残存状態や口腔内の状況により,その治療方法は大きく異なる。特に全身の機能低下が進む高齢者の終末期では,歯牙も少なく(時に無歯顎),義歯等の補綴物が入っていることも多い。また,生命維持のため経管やPEGが施され,口腔の廃用性機能低下も起こっている。口腔内の炎症・細菌感染により口臭が強い,入れ歯が合わない,歯が動揺し噛めない,むせるようになった,などはそのサインでもある。

    口腔は消化器の入り口であると同時に呼吸器の入り口でもある。口腔衛生や口腔機能の維持・増進(すなわち,器質的および機能的口腔ケア)は,食べる機能の健全性や呼吸器の保護に寄与している。

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