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SECTION 1:まずは社会人としてのマナー

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  • 14 患者さんに「○○先生は本日いらっしゃいません」は×

    こんなのをどう思います?

    研修医や若手医師が,上司の医師に関することを患者さんに伝えるのに,その上司に対する尊敬語を使うと多くの患者さんは違和感を覚えるであろう。

    たとえば「A先生は本日いらっしゃいません」「B先生があとでお見えになります」「C先生が手術を担当されます」などが挙げられる。

    患者さんに伝えるのが事務職員,看護師,その他の医療専門職であっても同じである。

    患者さんの前で,上司を「先生」と呼ぶべきではないという考え方もあるかもしれないが,一方で呼び捨てにすると医師かどうかわからないという状況もありうる。また「○○医師」と呼ぶのは患者さんにとっても違和感があるのではないだろうか。

    これでどうでしょう?

    前述の状況においては,それぞれ「A先生は本日おりません」「B先生があとで参ります」「C先生が手術を担当いたします」が,いいのではないだろうか。

    もちろん患者さんとの会話は,様々な状況で変わりうるものであり,正解が1つということは決してない。たとえば,患者さんとの関わり方によっては,会話は少し違ってくるかもしれない。それぞれ「…いません」「…来ます」「…担当します」のほうがよいときもあるだろう。

    個々の状況で最もふさわしい表現を選べばよいのであるが,あからさまに上司に対する尊敬語を用いると,よほど特殊な状況でない限り,患者さんは違和感を持つと思われる。

    加賀谷豊(東北大学大学院医学系研究科 医学教育推進センター 教授)

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