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【他科への手紙】集中治療科→内科

No.4907 (2018年05月12日発行) P.53

早川 桂 (さいたま赤十字病院高度救命救急センター/ICU)

登録日: 2018-05-09

最終更新日: 2018-05-08

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  • 私は救急をベースとした集中治療専門医として、高度救命救急センターおよびICUで勤務しています。集中治療医には患者が直接、受診を希望してくることはなく、コンサルトを受けた段階で患者に初めて接触するため、ドクターズコンサルタントとしての側面もあります。まだまだ内科に比べれば伝統も浅く、マイナーな存在ですが、少しでも皆様のお力添えができるように努力していますので、早期にお気軽にご相談下さい。

    私たちが取り扱う代表的な医療機器として「人工呼吸器」があります。近年ではこれらの機器への理解も深まり、より安全で急性呼吸不全の患者さんに優しい管理が可能となってきています。たとえば、気管挿管を行わない人工呼吸管理である非侵襲的陽圧換気(NPPV)のバリエーションも広がってきました。フルフェイスマスクを用いたNPPVは心原性肺水腫やCOPD急性増悪には特に有用と考えられています。

    また高流量酸素療法(HHFNC)という、鼻カニュラから加湿した酸素を分時50Lほどの高流量で流して行うNPPVもいい成績をあげています。これらの利点はやはり気管挿管を行わないため、侵襲がとても少ないことです。ただし、もし急性呼吸不全が改善しない場合は、昼でも夜でも躊躇せずに気管挿管を行い、人工呼吸に踏み切るタイミングを逃さないことがこの治療の大きなポイントとなります。

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