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『肺癌診療ガイドライン2017年版』が公表─GRADEに基づく新推奨度を導入【まとめてみました】

No.4902 (2018年04月07日発行) P.10

登録日: 2018-04-06

最終更新日: 2018-04-05

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日本肺癌学会は昨年12月、『EBMの手法による肺癌診療ガイドライン2017年版(悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む)』をウェブサイトで公表し、「IV期非小細胞肺癌薬物療法」の冊子版を発行した。ガイドライン全体の冊子版は年内に発行の予定。今回の改訂の主な特徴は、GRADEシステムに基づく新推奨度およびIV期非小細胞肺癌(NSCLC)のサブグループ別治療方針の導入だ。

肺癌診療ガイドライン(GL)は、2003年に初版、2005年に改訂第2版が発行された。その後、近年の肺癌診療の著しい進歩に伴って蓄積される重要なエビデンスに対応するために、2011年以降は毎年ウェブサイト上で公開されている。

2014年には、GLの整備が一段落したため、冊子版(第3版)が刊行された。2016年の第4版では、免疫チェックポイント阻害薬など、治療選択肢に大きな影響を与える各種新薬の承認を反映するとともに、悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍の診療GLが加えられた。

樹形図を残し、CQごとに推奨度を記載

同学会は、診療GLの世界標準であるGRADEシステムの導入を進めている。今回の改訂では全領域にGRADEを取り入れることはできなかったが、非小細胞肺癌(NSCLC)の集学的治療や薬物療法に初めて採用された。従来の樹形図による表記は残しつつ、各領域にクリニカル・クエスチョン(CQ)を設け、CQごとにシステマティック・レビューを行い、これに基づいて策定された推奨度が、解説とともに記載されている。

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