(1)本ガイドラインでは,まず院内肺炎(hospital-acquired pneumonia:HAP)の起炎菌について,気管支肺胞洗浄液中の16S rRNA遺伝子を標的とした網羅的細菌叢解析法で検討した結果Corynebacterium sp.が第一優先菌となる割合が無視できない頻度であることに触れている。
(2)HAPの初期治療については,①敗血症性ショックの有無,②重症度,③耐性菌リスクによって,狭域抗菌薬で治療を開始する群,広域抗菌薬で治療を開始する群(単剤,多剤)で治療を開始する群の2つに分けるフロー(図)1)が提示された。敗血症の状態またはI-ROADでの評価で中等症群(B群)以上の場合には,広域抗菌薬治療を行う。
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