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糖尿病治療薬の腎保護効果【DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬には血糖降下作用を超えた腎保護効果がある】

No.4884 (2017年12月02日発行) P.58

原 正則 (新潟県労働衛生医学協会岩室健康増進センター)

古家大祐 (金沢医科大学医学部臨床医学糖尿病・ 内分泌内科学教授)

登録日: 2017-11-29

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  • 糖尿病治療薬は,血糖低下作用により腎保護効果が期待されているところですが,その機序については不明のことが多いと思います。近年ではSGLT2阻害薬の腎機能低下抑制効果が注目されています。SGLT2阻害薬を含む糖尿病治療薬の腎保護効果,特にその作用機序に関する最新の知見について金沢医科大学・古家大祐先生にご教示をお願いします。

    【質問者】

    原 正則 新潟県労働衛生医学協会岩室健康増進センター


    【回答】

    数多くの糖尿病大規模研究において,様々な糖尿病治療薬が処方されていても厳格な血糖管理(目標HbA1c 7%未満)が達成できれば,通常治療と比較して糖尿病腎症の発症(微量アルブミン尿の発現)および進展(顕性アルブミン尿の発現)が阻止されることが報告されてきました。しかし,厳格な血糖管理によって,腎のハードエンドポイントである血清Cr倍化または腎代替療法の導入を抑制できることが示された研究成果はありません。

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