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(3)「おかしいな?」と思ったら,メンタルヘルス面談を【第2章 あれ?おかしいな。メンタルを病む兆候とその対策ーうつ病を中心にー】[特集:診療所職員のメンタルヘルス対策]

No.4705 (2014年06月28日発行) P.58

編集: 奥田弘美 (精神科医(精神保健指定医)/日本医師会認定産業医)

登録日: 2016-09-01

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  • 前項にてうつ病が悪化する典型的な段階別症状を解説しましたが,すべてこの段階通りに進むわけではありません。大事なことは「メンタルを病んでいくときには,こんな様々な兆候が現れるんだ」とメンタルヘルスに対する感度を上げておくこと。そして「おかしいな」「いつもと様子が違うな」とピンと感じる職員が出たら,すぐ面談して話を聴くという行動を起こすことです。
    といっても,メンタルヘルスに関する面談は専門外なのでどのように行ってよいのかわからないと戸惑われる先生も多いと思います。そこで参考となる手順やコツを解説します。

    ①一対一面談を設定

    必ず一対一で2人きりになれる場所を選んで面談を設定します。職場は複雑な利害関係や人間関係がありますので,他者の目や耳があるところでは,職員は本音を言ったり弱音を吐けないことが多々あります。
    また,お互いに余裕のある時間帯を選んで下さい。メンタルヘルス面談ではじっくりと話を聴くことが大切ですので,次に仕事の予定が入っているときなどは避けて下さい。

    ②話しやすいセッティングを

    職員を部屋に呼び入れたら,まずは同じぐらいの高さの椅子に腰掛けて目線の高さを合わせて下さい。同じ目線の高さが一番話しやすいと言われています。また真正面より,斜め45度ぐらいの角度で向かい合ったほうが緊張がほぐれやすく話しやすいとされています。

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