株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

きたやまおさむに学ぶ人生 [なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(139)]

No.4845 (2017年03月04日発行) P.74

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2017-03-04

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 去年の秋、京都の繁華街をぶらぶらしていて、白髪の男性が奥さんと思われる人と手をつないで歩いているのを見かけた。すごく自然で、映画のシーンのようにかっこよくて、思わず見とれてしまった。顔を見て、あれっ?と思った。北山修とちゃうの。

    その瞬間、「あの素晴らしい愛をもう一度」が脳内を駆け巡ったのは言うまでもない。その北山修─といっても声をかけた訳じゃないのでご本人かどうかわからないのだが─の自伝が出た。迷わず買った。

    自伝というのは、自分のことを書いているからといって正しいとは限らない。しかし、きたやまおさむの『コブのない駱駝』はひと味違う。パフォーマーとしての「きたやまおさむ」について、精神分析を専門とする医師「北山修」が、主観客観と立ち位置を入れ替えつつ、さらに時にはその両方を遠くから眺めるかのように綴っていく。

    京都府立医大在学中に加藤和彦らと出したレコードの「帰って来たヨッパライ」が大ヒット。一躍マスコミの寵児となるも、状況を受け止めきれず、わずか1年足らずで解散。復学した後、札幌医大、ロンドン大学を経て九州大学の教授に。その間、時に芸能活動をおこないながら、精神分析関係の本もたくさん出版しておられる。

    残り500文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top