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【私の一冊】『走ることについて語るときに 僕の語ること』

No.4810 (2016年07月02日発行) P.75

岩平佳子 (医療法人社団ブレストサージャリー クリニック院長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-23

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  • 1982年から本格的にランニングに取り組み、国内外で数多くの大会に出場している村上氏自身の初マラソンの回想や、大会への準備期間中の想いをつづったエッセイ集(村上春樹著、文藝春秋、2007年刊)

    空白を獲得するために走っている

    ある若い形成外科医に、「マイクロサージャリーの練習したほうがいいんじゃないの?」と言ったところ、「今、病院でネズミが買えないんで、できないんです」と言われた。

    「『走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由は大型トラックいっぱいぶんある』by 村上春樹」と言ったら、その医者はポカンとしていた。

    この本は著者自身が記しているように、マラソンの指南書ではない。長距離を走る作家、村上氏自身のメモワール(個人史)のようなものだ。けれど初めて読んだとき、長編小説家という職業が、外科医にとても似ているように思えた。

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