皆さん,こんにちは。この心電図塾では既にQRS電気軸に関して何度か取り上げてきました。基本的な概念やすべての人がマスターすべき定性的判定法はもちろん,応用編として“数値で求める”やり方まで伝えてきました。今回と次回は,その手法の“最終進化形”である,「トントン法NEO」*1の解説です。
「軸にこだわりすぎでは?」というご批判もあるかとは思います。ただ,大雑把に思えて,様々な応用が可能な心電図指標ですので,今回も丁寧に解説していきます。【前編】では,主に考え方や適用手順について解説し,【後編】で具体例を用い追加演習をしたいと思います。この手法をマスターすれば,原理的に(ほぼ)すべての心電図で電気軸を10°単位で予想することができるようになると自負しています。できるだけ多くの方に知ってほしいと思います。