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現代日本の産業医学で必須の医療経済学の知識は?

No.5137 (2022年10月08日発行) P.55

津田敏秀 (岡山大学大学院環境生命科学研究科 人間生態学講座教授)

馬場園 明 (九州大学医学研究院医療経営・管理学講座 教授)

登録日: 2022-10-11

最終更新日: 2022-10-04

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  • 現代日本の産業医学で必須の医療経済学の知識をご教示下さい。
    九州大学・馬場園 明先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    津田敏秀 岡山大学大学院環境生命科学研究科 人間生態学講座教授


    【回答】

     【問題解決に向けた複数の介入方法に関し,費用と結果を比較する知識】

    産業医学には,様々な健康問題が存在し,それらの解決には医療経済学の知識が役に立ちます。たとえば,健康に悪影響を与える作業環境,時間外労働,ハラスメント,喫煙習慣,肥満などの問題解決には複数の介入方法が存在し,優先順位を決めなければなりません。ハイリスク者を対象とするハイリスクアプローチと,集団全体を対象とするポピュレーションアプローチも比較対象となります。

    経済学的評価の種類には,結果の指標によって,費用最少化分析,費用効果分析,費用便益分析,費用効用分析などがあります。費用や結果を算定するには,従業員側と法人側の双方の立場を考慮することが望ましいでしょう。

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