株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

■NEWS 回復期入院医療の評価について議論―入院医療評価分科会

No.5075 (2021年07月31日発行) P.72

登録日: 2021-07-14

最終更新日: 2021-07-14

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会は78日、回復期の入院医療について意見交換した。このうち「地域包括ケア病棟入院料・管理料」では、自院の一般病棟からの転棟割合が高い施設や、自宅などからの患者受入れをまったく行っていない施設があることがデータから明らかになり、問題視された。

厚生労働省のデータによると、「地域包括ケア病棟入院料・管理料」の算定施設における自院の一般病棟からの転棟割合は、「入院料2」が最も高く、自宅などからの入棟割合では、「入院料1」と「管理料1」が高かった。「地ケア入院料・管理料」の13を算定できるのは許可病床200床未満の施設に限られ、「地ケア入院料24」を算定する許可病床400床以上の施設には、自院の一般病棟からの転棟割合が6割を超えると、入院料が10%削減される減算措置がある。だが、自院・一般病棟からの入棟割合の分布をみると、減算基準の6割を超える施設がおよそ半数に及び、自宅などからの入棟がない施設もあった。

■前回改定と同様に自院・一般病棟からの転棟が課題に浮上

これらの結果は、「入院料2」を算定する400床以上の施設では、減算対象になっても、あえて自院の一般病棟からの転棟患者を受け入れている可能性を示している。このため、議論では複数の委員が、自院の一般病棟からの転棟割合が高い施設の実態について追加データの提出を求めた。

議論で、中野 惠委員(健康保険組合連合会参与)は、自宅からの入棟が皆無の施設があることに強い問題意識を表明。地ケアが実際に担っている役割の違いを要件設定に反映させるべきだと主張した。一方で、地域の医療提供体制や病院のケアミックス割合といった背景の違いによって、患者の受入れ状況に差異が生じるのは止むを得ないとする意見も複数あった。菅原琢磨委員(法政大学経済学部教授)は、「一般と地域包括ケアの割合など、病棟のケアミックスの状況を踏まえた分析をするとばらつきの原因がわかるのではないか」と述べた。

■回復期リハでは心大血管疾患リハビリへの対象拡大が論点に

「回復期リハビリテーション病棟入院料」では、入院の患者要件に、「心大血管疾患リハビリテーション」の対象患者を追加することの是非が論点になった。

厚労省は、▶回復期リハ入院料の届出施設の中に「心大血管疾患リハビリテーション料」を届け出ている施設が一定数存在する、▶心臓リハビリテーションの実施でFIMが改善したとする研究データがある―ことなどを、データを交えて説明。これを受けて田宮菜奈子委員(筑波大学医学医療系教授)は、「対象に入れていくことが実態に合っているのではないか」と入院患者要件への追加を提案した。だが、猪口雄二委員(日本医師会副会長)は、すでに要件の対象になっている他のリハビリと心大血管疾患リハビリでは「有り様が違う」と指摘。「循環器に起因した廃用症候群であればあり得るが、その場合は現在の要件3で読み取れるのではないか」と追加に慎重姿勢を示した。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

page top