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水痘(みずぼうそう)[私の治療]

No.5069 (2021年06月19日発行) P.45

宮入 烈 (国立成育医療研究センター感染症科診療部長)

登録日: 2021-06-22

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  • 水痘は,水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染による急性感染症である。空気感染により伝播し,10~21日(通常14~16日)の潜伏期間の後に,水疱を伴う発疹や発熱を呈する。感染したウイルスは神経節に潜伏感染し,再燃時は神経節に沿った水疱性病変を伴う発疹症である帯状疱疹をきたす。免疫不全者において,予後不良の内臓播種性水痘や,帯状疱疹が全身感染症に至る播種性帯状疱疹をきたす可能性がありうる。健常人でも帯状疱疹に神経痛を伴うことがあり,高齢者ほど症状は重い傾向がある。再燃部位によってはRamsay Hunt症候群や網膜炎をきたすことがある。水痘罹患後に重症のA群溶血性連鎖球菌感染症を合併することがあり,二次性の細菌感染症には注意が必要である。

    ▶診断のポイント

    水痘も帯状疱疹も原則として臨床診断が可能である。水痘における発疹の形態は,紅斑から丘疹,紅暈を伴う水痘,痂皮へと変化し,それぞれが混在すること,頭皮に病変を伴うことが特徴である。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    ・水痘ワクチン接種による予防を基本とする。小児の定期接種に限らず,未感染者は接種が必要である。50歳以上の成人の場合は,帯状疱疹予防にワクチンが有効である。

    ・健常小児の水痘は比較的軽症であり,原則として投薬は不要である。アシクロビルの早期内服投与により発熱期間を1日,痂皮化を2日程度短縮する効果が期待できる。健常児で投薬を考慮する状況は,発症24時間以内で,水痘ワクチン未接種,1歳未満,家族内感染例など,症状が重くなる可能性がある場合である。

    ・成人および免疫不全例における水痘は重症化の懸念があり,投薬が推奨され入院加療が必要となることもある。同様に,帯状疱疹についても投薬が推奨される。

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