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さらば「実践ビジネス英語」[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(346)]

No.5057 (2021年03月27日発行) P.67

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2021-03-24

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朝の通勤時間は語学のお勉強タイムでもある。ネット配信「らじる★らじる」で、NHKラジオ第二放送の「まいにちスペイン語 入門編」と「実践ビジネス英語」を聞いている。といっても、どちらも15分番組で週に3回ずつなので、全然たいしたことはない。

それでも、継続は力なり。えらいもので、スペイン語は多少わかるようになってきた。半年が1クールの放送で、すでに10クール目。主観的には中学校2年生くらいの実力になり、4月からはそろそろ中級編にも挑戦しようかと思っている。

遅々として向上しないスペイン語の能力に比べると、英語の能力は凄まじく高い。あくまでも比較の問題であって、英語がむちゃくちゃできるという意味では全くない。これまでに英語の習得にかけた時間とお金、それに努力を考えると、情けなくて泣きそうになってくるレベルだ。

それでも、この3月で放送が終了となる「実践ビジネス英語」はずいぶんと長く聞き続けた。2008年に放送が開始されているので、10年以上になるはずだ。今は、1週遅れとはいえネットで配信されるので確実に聞くようになったが、以前はリアルタイムかタイマー付きのラジオレコーダーでの録音だったので、よく怠けていた。

米国の健康・美容関連企業に勤める日本人・上田翔太が、同僚たちとさまざまなトピックスについて会話を交わすという趣向である。英語の勉強になるのはもちろんだが、それ以上に内容がすごく面白かった。

今月のテーマである「Cyberbullying ネットいじめ」とか「The New Normal 新しい生活」からだけでもわかるように、非常にトレンディーな会話が交わされる。テレビ番組などでどこかで聞いたことのある話だと思ったら、この番組で紹介されていた内容だったこともしばしばだった。

講師の杉田敏先生の英語力は半端じゃない。てっきり帰国子女か何かかと思っていたのだが、英語を本格的に始められたのは大学を出られてからというのがすごすぎる。才能のある人っていたはるんですなぁ。

もう少々勉強したところで上達しそうにもないし、これを契機に、わたしも英会話番組リスナーから引退しようかしらんと思案中であります。杉田先生、本当にありがとうございました。って、書いてもご本人には届かないでしょうけれど。

なかののつぶやき
「語学の勉強って、困ったことに、ホントにキリがないですね。これからはAIによる翻訳がどんどん良くなっていくでしょうから、よほど仕事で必要がなければ、そこそこまでの勉強で留め置いた方が賢いような気がします。そのかわり、AI翻訳フレンドリーな、誤訳を招かない日本語の使い方を身につけるというのはどうでしょう。それなら簡単にできそうですし」

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