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第三の孫[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(257)]

No.4965 (2019年06月22日発行) P.59

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2019-06-19

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3人目の孫が生まれました。無事の妊娠・出産で、ありがとうございました、と書きたいところですが、なかなか大変でした。子宮内膜症による不妊症で、まずは内視鏡手術。そして体外授精を経てようやく妊娠。

あぁよかったね、と喜んでいたのもつかの間、胎盤が子宮口を完全に覆う全前置胎盤と判明。絶対に帝王切開で、満期産はまず無理。そのうえ子宮摘出もありえるとのこと。まぁ、しゃぁないわなぁ。元気な子が生まれますように、と願うしかない。

そうこうするうちに、25週で出血して緊急入院。さすがにこの時は心配の極致だった。幸いにも出血がおさまったのでひと安心。せめて、障害が残る可能性が低くなる妊娠28週までと祈っていた。

欲深いもので、それを過ぎると、学齢のことがあるので4月2日の30週まで、と希望はどんどん伸びていく。その間、神社の前を通りかかるたびに、多めのお賽銭をあげてお参りしていた。祈るしかない、という気持ちが生まれて初めて理解できた。

不安なのでずっと入院させておいてほしい、という希望は叶えられず、30週を過ぎて出血もおさまったので、我が家に帰ってきた。ところが、5日後に出血して救急車で再入院。ほらぁ、いわんこっちゃない。

やや落ち着くも、その2日後に大量出血。緊急の帝王切開をします、という電話がかかってきたのは日曜から月曜にかけての夜中の2時頃。行ってもしゃぁないけど、行かざるをえまい。妻と車で駆けつけた。

出産までの間、どれだけひやひやドキドキするかと思っていたけれど、そんなこともなく、暇なのでPCで仕事をしていた。あとで聞いたら、あのおじいさんはよほどのインテリなのかと噂されていたらしい。

産科の先生は大変だ。親でさえ、邪魔くさいなぁこんな時間に行かなあかんのか、と思うような深夜に駆けつけての手術。いくら感謝してもしすぎることはない。

待つこと1時間半ほど。赤ん坊が保育器で運ばれてきたときは本当にうれしかった。お医者さんに、おめでとうございます、お母さんの子宮もちゃんと残せました、と言っていただいた時には涙がでた。

妊娠中が大変だったので、生まれるなり、偉かったねぇと褒められまくっている第三の孫、丈。これからもすくすく育ってくれることを祈るばかりであります。

なかののつぶやき
「妊娠32週、生まれたての孫。大声で泣いていて一安心」

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