SUMMARY
スポーツ医学は整形外科だけでなく,領域横断的な分野であり,総合診療・家庭医療に親和性が高い。プライマリ・ケアの現場で役立つ内容が多く,ぜひ多くの方に知って頂きたい。
KEYWORD
スポーツ医学
様々な領域にまたがる領域横断的な分野であり,筋骨格系・非筋骨格系の様々なスポーツ障害への対応・予防や,健康増進のための運動,チームに対するケア,大会救護などプライマリ・ケアで役立つ内容が多く含まれる。
PROFILE
亀田ファミリークリニック館山で家庭医療を学び,現在は小病院の指導医として勤務。special interestはスポーツ医学。家庭医療専門医・指導医,日本スポーツ協会公認スポーツドクター,障がい者スポーツ医。
POLICY・座右の銘
自分の目で見て,考え,行動する
「スポーツ医学って整形外科ではないのですか─?」私が家庭医だと名乗ると,よく聞かれる質問である。そんなとき,以下のような事例を紹介しながら説明している。
このような状況であれば,プライマリ・ケアで十分起こりうると感じて頂けるだろうか。これらの問題はすべて,スポーツ医学の領域で扱われる。運動やスポーツのレベルは問わない。トップアスリートのみならず,部活動や健康のための運動すべてが対象となる。もちろん筋骨格系の問題の頻度は高いのだが,それだけでは十分ではない。領域横断的でジェネラルな診療能力が必要であり,総合診療・家庭医療に親和性の高い領域である。