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第2の人生を医療介護に[特集:医療の近未来予想図]

No.4958 (2019年05月04日発行) P.44

武久洋三 (日本慢性期医療協会会長/博愛記念病院理事長)

登録日: 2019-05-03

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  • 確実に言えることは、生まれる子どもの数が減って高齢者が増えること!100歳以上の高齢者が10万人を超えるのにそんなに時間はかからない。このような日本は、今まで誰も経験したことはない。明治時代に3330万人だった日本の人口が2008年の1億2808万人をピークにして、少しずつ減っているのである。日本の若者が減って、労働者不足を補うために外国人が入国してくれていることは誠に有難いことである。

    高齢者が増えるということは、相対的に働く人が減ることになる。しかも安易に外国人に頼っていても、あと20年もすれば外国人も高齢化に悩むようになるだろう。現在45歳から74歳までの人口が約5100万人とされている。かつて、定年は60歳であった。今は一部で65歳となっているところも出てきたが、公務員の制度が変わらなければ日本は急には動かない。現在45歳以上の就業者数は3545万人である。45歳から74歳までの人口約5100万人から45歳以上の就業者数3545万人を除く1555万人が非就業者で、生産的業務に携わっていないとして、この中から3%の約47万人が労働市場に出てきてくれたら、人手不足はずいぶん解消できるのではないか。高齢者の体力・運動能力は、この10年で約5歳若返り、今の70歳前半の高齢者の能力は、14年前の60代後半と同じらしい。今後、元気老人はますます増えるのだ。

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