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新型インフルエンザへの備えと抗ウイルス薬[特集:医療の近未来予想図]

No.4958 (2019年05月04日発行) P.42

白木公康 (千里金蘭大学副学長/富山大学名誉教授)

登録日: 2019-05-03

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  • これまで人類はウイルス感染症の多くを克服してきた。サルモネラ、腸炎ビブリオ、ブドウ球菌等の食中毒は、卵の洗浄、魚介類の滅菌海水による洗浄、ヒトの手を介さない調理やコールドチェーンにより激減した。水痘やロタウイルス感染症もワクチンにより激減し、B型・C型肝炎、HIV感染症も新規抗ウイルス薬によりコントロールが可能となった。一方、新元号「令和」下でも、世界的混乱と多くの死者重症者を生じさせる新型インフルエンザ・パンデミック発生の可能性は消えていない。

    現在流行しているソ連型・香港型とB型は季節性インフルエンザと呼ばれる。1997年香港で、小児がトリインフルエンザH5N1で死亡してから、世界の誰も免疫を持たないH5、H7型等の新型インフルエンザ・パンデミックが懸念されている。危機管理の態勢と心構えは必要である。

    季節性インフルエンザの初感染では3〜5日近く発熱するが、感染を経験するごとに免疫ができて、発熱期間も短く、罹りにくくなる。年間1000万人程度が罹患し、その多くは小児で、成人になると5〜10年に1回程度の罹患と思われる。一方、新型インフルエンザは季節性と異なり発症後5、6日目に肺炎で見つかるように、ウイルスの増殖期間も長く、死亡率も2〜5割と高く、別格と言えよう。

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