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禁煙治療の今後の発展のために[特集:医療の近未来予想図]

No.4958 (2019年05月04日発行) P.30

加治正行 (静岡市保健所所長)

登録日: 2019-05-02

最終更新日: 2019-04-25

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  • 禁煙治療の現状

    近年エビデンスに基づいた科学的な禁煙治療法が進歩し、2005年に国内9学会の共同作業によって「禁煙ガイドライン」が作成された。

    2006年4月からは禁煙治療が保険適用となって「ニコチン依存症管理料」が新設された。当初はブリンクマン指数200以上の患者のみに保険適用が限定されていたが、2016年4月からは34歳以下の患者についてはこの条件が撤廃され、さらに未成年者への保険適用も認められた。

    2018年時点で、国内で保険診療による禁煙治療を実施している医療機関は、病院が2514施設(全体の29.9%)、診療所が1万3543施設(同13.3%)とまだ十分とは言えず、受診患者数は年間20万人程度で、わが国の喫煙者全体の1%にも満たない。これらの数を増やすため、また禁煙成功率を高めるために有効と思われる方策について考えてみたい。

    ブリンクマン指数条件の撤廃を

    現在でも35歳以上の患者についてはブリンクマン指数200以上が保険適用の条件となっているが、これには医学的根拠はなく、指数が200未満であってもニコチン依存状態の患者は多い。このような条件設定は海外に例がなく、撤廃が望まれる。

    入院患者、歯科患者への禁煙治療を保険適用に

    現在「ニコチン依存症管理料」が算定できるのは医科の外来患者に限られているが、入院中の患者は禁煙意欲が高まることや禁煙を継続しやすいことが期待できるため、その機会を逃すべきではない。また、歯科においても歯周病予防やインプラント施術時等の禁煙の重要性が強調されるようになり、患者に禁煙治療を勧めやすいと考えられることから、入院患者と歯科患者に対しても保険適用が望まれる。

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