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持続性心房細動に対するカテーテルアブレーションの成功率と関与する因子について

No.4954 (2019年04月06日発行) P.50

山根禎一 (東京慈恵会医科大学循環器内科教授)

登録日: 2019-04-08

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  • 心房細動を有する患者は,脳梗塞や心不全,また死亡率の増加が知られていますが,カテーテルアブレーションによるこれらの改善が報告されるようになっています。数年前までは発症1~2年未満の持続性心房細動をカテーテルアブレーションの適応と考えていましたが,最近の学会報告では,発症2~10年の持続性心房細動への効果も散見されます。持続性心房細動の場合,発症時期が明確でないことも多く,成功率に関与する因子に関してご教示をお願いします。
    東京慈恵会医科大学・山根禎一先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    八木哲夫 仙台市立病院循環器内科部長/副院長


    【回答】

    【治療効果は心房細動の進行程度と持続期間に左右される】

    心房細動は発作性から持続性,さらに慢性(長期持続性)へと進んでいく進行性疾患です。カテーテルアブレーションの治療効果は心房細動の進行程度に左右され,発作性心房細動では8~9割,持続性心房細動では5~7割程度と考えるのが一般的です。

    持続性心房細動の中でも,持続期間が長い例ほど治療効果は下がります。持続性となってから2年以内であればまだ十分に根治は可能ですが,5年以上の持続の場合には3~4割程度,10年の持続では1~2割程度の成功率と考えるべきでしょう。

    最近は高度に進行した心房細動症例に対してもカテーテルアブレーションを施行する施設も増加しており,中には10年以上の持続性心房細動症例で成功したというような報告も散見されますが,それは比較的稀な症例です。また,いったんはアブレーションによって洞調律が維持されて成功と判断されても,その状況が長期にわたって維持できるかどうかは別問題です。ある程度以上に進行した心房細動症例の場合,やはり数年後には再度心房細動に戻ってしまう場合が少なくないのも事実です。

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