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忙中閑あり?出張月間[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(226)]

No.4933 (2018年11月10日発行) P.67

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2018-11-07

最終更新日: 2018-11-06

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9月、10月は出張月間だった。年間に均等にばらけていたらいいのだけれど、出張スケジュールはどうにも偏りがちである。

行き先としては、圧倒的に東京が多い。9月は東京が3回に、山梨、名古屋、高知の計6回、10月は東京が5回に松本、長崎、福井の計8回。東京は日帰りのこともあるけれど、全体としては宿泊することが多いから、総計すると結構な日数になる。

出張の用務はさまざまだ。学会や研究会での講演、大学での特別講義や高校への出前講義、医師会主催の医学生・研修医向けのキャリアパス講演会から、はてはテレビ出演まで。そういえば、医学界の超重鎮とご一緒するという委員会もありました。

ほとんどの場合、それなりの準備が必要である。講演や講義は、内容をある程度使い回しできるけれど、依頼者の要望によって、そこそこ作り直す必要がある。あれやこれやで、ほんとうに時間がとられる。

その上、科学研究費の申請書作成の時期でもあった。いやぁ、ほんまに忙しかった。と言いながらも、地方への出張となると、どうしても観光したくなるのが悪い癖だ。

松本出張は10月中旬だった。紅葉の季節に信州へ行く機会など、めったにないことやないの。天気予報も良さそうだったので、年休をとって前日入りすることに。

昼過ぎには上高地に到着して、半日しっかり散策。お宿の白骨温泉は最高!翌日は早朝から乗鞍岳までバスで行って1時間ほど散策。そして、夕方からのお仕事へ。

いつも言い訳してるみたいですけど(って、言い訳してるんですけど)こうやって1日休んだだけで、ほんとに心身ともにリフレッシュできる。そして、仕事の能率が驚くほど上がる。

長崎は、出張とちょうど同じ時節にかつて修学旅行で訪れた懐かしの街だ。といっても、平和記念公園で記念撮影をしたことと、孔子廟でおねえさんがイヤイヤ龍踊りをしていたこと以外は思い出せない。45年も前のことやししゃぁないか、ホンマに年とったなぁ、とつぶやきながら散歩した。

お座敷のかかるうちが花だと思っているので、スケジュールさえあえばよほどのことがない限り出張依頼を断ることはない。結局のところは出張が好きなんでしょうね。というよりも、大学で仕事をするのがあんまり好きではないのかも。

なかののつぶやき
「出張で宿泊する時、もれなく、ではないけれど、かなりの割合で飲み会がついてきます。断る訳にもいかないし、というか断るつもりがないので、たいていおつきあいします。地元のものをアテに飲むのが最高なので、観光といい飲み会といい、東京より地方のほうがよろしい。もっと東京以外の出張があったらええのに、などと不埒なことを考えてます」

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