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高血圧─アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬[頻用薬 処方の作法(2)]

No.4911 (2018年06月09日発行) P.48

藤村昭夫 (自治医科大学名誉教授・蓮田病院学術顧問)

登録日: 2018-06-07

最終更新日: 2018-06-05

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臨床薬理学的特徴

■現在,12種類のアンジオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme:ACE)阻害薬が降圧薬として用いられている(一部を表に示す)。



■カプトプリルおよびリシノプリルは未変化体がACE活性を阻害する。
■エナラプリル,シラザプリル,イミダプリルおよびテモカプリルはそれぞれの代謝物がACE活性を阻害する。
■テモカプリル(の代謝物)は胆汁中および尿中に排泄されるが,その他のACE阻害薬は主に尿中に排泄される。

降圧療法における位置づけおよび積極的 使用が勧められる病態

■「高血圧治療ガイドライン2014」においてACE阻害薬は,Ca拮抗薬,ARBおよび利尿薬とともに第一選択薬とされている。
■ACE阻害薬は,左室肥大を認める患者や,心不全,心筋梗塞後,慢性腎臓病,脳血管障害(慢性期),糖尿病,メタボリック症候群を合併した患者で積極的使用が勧められている。
■ACE阻害薬は,誤嚥性肺炎を予防するために用いられることがある。

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