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N教授の生理学講義ノート

人体の「しくみ」と「しかけ」をわかりやすく伝授

定価:3,850円
(本体3,500円+税)

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著: 二宮治明(鳥取大学医学部教授)
判型: AB判
頁数: 234頁
装丁: カラー
発行日: 2016年10月09日
ISBN: 978-4-7849-4561-0
版数: 第1版
付録: -


■  初めて医学に接する学生のために、著者が工夫を凝らした講義ノート。人体の機能をイラスト付きで面白やさしく語りかけます。 

■  枝葉末節を省き、「大事なところだけ」しっかり解説。生理学が苦手な人も無理なく読み進められます。この本で要点を理解したら、より詳しい専門書に進んでください。

■  医学の入門書として、医療職を目指す人に最初に読んで頂きたい一冊です。

■  看護、薬学、臨床検査など医療系各学科の1〜2年生におすすめします。

 

診療科: 基礎医学 生理学

目次

第1章 神経総論

1. 神経系の構成
1.1  中枢神経と末梢神経
1.2  末梢神経の構成
2. 膜電位
2.1  静止膜電位の成り立ち
2.2  電気化学勾配と平衡電位
2.3  イオンチャネル
2.4  漸増電位
2.5  活動電位
3. 神経細胞の構造と機能
3.1  神経細胞の構造
3.2  シナプス入力と活動電位の発生
3.3  活動電位の伝播
3.4  軸索輸送
4. シナプス伝達
4.1  シナプス伝達の仕組み
4.2  神経伝達物質と受容体
4.3  シナプス伝達の薬理学的修飾
5. グリア細胞
6. 神経系の発生

第2章 脳と脊髄

1. 脊髄と脊髄神経
1.1  脊髄と脊髄神経の肉眼解剖
1.2  脊髄の内部構造
1.3  脊髄神経による末梢の支配
1.4  脊髄反射
2. 脳の概要
2.1  脳の区分
2.2  脳を包む構造
2.3  脳底部の構造
3. 脳幹と小脳
3.1  脳幹
3.2  小脳
4. 間脳、大脳基底核、辺縁系
4.1  間脳
4.2  大脳基底核
4.3  辺縁系
5. 大脳皮質
5.1  大脳皮質の機能局在
5.2  大脳皮質の統合機能
5.3  意識と睡眠
6. 脳神経
6.1  脳神経の構成
6.2  脳神経の入出力線維
6.3  脳神経の各論

第3章 自律神経系

1. 自律神経系の構成
1.1  自律神経系の入出力
1.2  自律神経系のニューロン
2. 交感神経
3. 副交感神経
4. 眼の平滑筋の自律神経支配
5. 個体レベルで見た自律神経機能
6. 自律神経のシナプス伝達と薬理
6.1  自律神経の伝達物質と受容体
6.2  自律神経のシナプス伝達
6.3  有機リン中毒

第4章 体性神経系

1. 感覚とは何か
1.1  感覚の分類
1.2  感覚の受容器
2. 体性感覚
2.1  体性感覚の受容器
2.2  体性感覚の神経路
2.3  大脳皮質の一次体性感覚野
2.4  痛覚
3. 運動系
3.1  大脳皮質の一次運動野
3.2  運動の神経路
3.3  運動の調節
3.4  運動ニューロン病

第5章 特殊感覚

1. 特殊感覚とは何か
2. 嗅覚・味覚
2.1  嗅覚
2.2  味覚
3. 視覚
3.1  眼の付属器官
3.2  眼球の構造
3.3  眼底の構造
3.4  網膜
3.5  光受容器
3.6  視覚の神経路
4. 聴覚・平衡覚
4.1  耳の構造
4.2  聴覚
4.3  平衡覚

第6章 筋 肉

1. 筋組織の構造
1.1  3種類の筋肉
1.2  筋節・筋原線維の構造
1.3  筋線維の構造
2. 筋収縮のメカニズム
2.1  筋収縮の3つのステップ
2.2  骨格筋のエネルギー代謝
3. 神経筋接合部の薬理
4. 筋ジストロフィー症

第7章 内分泌
1. ホルモンとは何か
1.1  内分泌系のシグナル伝達
1.2  ホルモンの化学的分類
1.3  内分泌組織
2. 下垂体
2.1  下垂体前葉
2.2  下垂体後葉
3. 甲状腺
4. 副甲状腺
5. 副腎皮質
5.1  鉱質ステロイド
5.2  糖質ステロイド
5.3  性ステロイド
6. 副腎髄質
7. 膵ランゲルハンス島
8. その他のホルモン

第8章 消 化

1. 消化器の概要
1.1  消化器の構造
1.2  消化と吸収
2. 上部消化管
2.1  口腔
2.2  咽頭・食道
2.3  胃
3. 肝・胆・膵
3.1  胆汁
3.2  膵液
3.3  肝不全
4. 下部消化管
4.1  小腸
4.2  大腸

第9章 循 環

1. 心臓の血液循環
1.1  心臓の弁と血液の循環
1.2  心臓の循環障害
2. 刺激伝導系
3. 心電図と心周期
3.1  心電図
3.2  心周期
4. 心拍出量
4.1  心拍出量
4.2 1回心拍出量
5. 心臓の調節
5.1  心拍数
5.2  心不全
6. 血管と血圧
6.1  血管の構造
6.2  血圧の調節
6.3  循環不全(ショック)

第10章 呼 吸

1. 呼吸器の概要
1.1  気道
1.2  気管支と肺
1.3  肺胞
2. 換気
2.1  呼吸筋
2.2  換気に影響する因子
2.3  肺活量
3. 酸素と二酸化炭素の運搬
3.1  ガス組成と分圧
3.2  酸素の運搬
3.3  二酸化炭素の運搬
4. 呼吸の神経性調節
5. 低酸素症とチアノーゼ

第11章 血 液

1. 血液の概要
1.1  血液の性状
1.2  血液の構成成分
1.3  血球の産生・分化
1.4  血液の病態
2. 赤血球
2.1  赤血球の構造
2.2  赤血球の産生と破壊
2.3  貧血の分類
3. 白血球
3.1  白血球の種類と役割
3.2  白血球減少症
4. 止血のメカニズム
4.1  血小板血栓の形成
4.2  血液凝固
4.3  出血傾向

第12章 腎 臓

1. 腎臓の概要
1.1  腎臓の機能
1.2  腎不全
1.3  腎臓の解剖 
2. ネフロン
3. 糸球体濾過
3.1  濾過を行う構造
3.2  糸球体濾過量
3.3  GFRの調節機構
4. 尿細管での再吸収と分泌
5. 尿の希釈と濃縮
6. 尿の異常成分

第13章 体 液

1. 体液の区分と水の出納
1.1  体液の区分
1.2  水の獲得と喪失
1.3  体液量の調節
2. 電解質濃度の調節
2.1  体液の電解質組成
2.2  電解質濃度の調節機構
2.3  生理食塩水
3. 酸塩基平衡
3.1  血液の緩衝系
3.2  呼吸によるCO2の排出、腎臓による尿中へのH+の排出

第14章 生 殖

1. 生殖器の概要
2. 男性生殖器
2.1  精巣と精路
2.2  精子の形成
2.3  男性生殖器の内分泌支配
2.4  付属生殖腺
2.5  陰茎の機能
3. 女性生殖器
3.1  女性生殖器の構成
3.2  卵子の形成
3.3  性周期
4. 性の分化

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序文


こんにちは、N教授です。

突然ですが、「ヒトの身体は何からできているか」と尋ねられたら、どう答えますか?

いろんな答え方ができるかと思いますが、「頭があって首があって胴体があって…」というのが解剖学の答え方ですね。「重さの半分以上は水で、残りが蛋白質、脂質、多糖類…」というのは生化学の答え方です。

それでは生理学では?

いろんな「系」ないし「システム」からできている、というのがその答え方です。具体的にどんな「系」なのかは目次を見ていただくとして、その「系」を構成する器官・組織の関係性に重点を置いて、全体としての機能を語ろうとするのが生理学の特徴です。構成要素をばらばらにしていこうとする解剖学・生化学とは反対の方向を向いています。

臨床との関連では、解剖学が外科系の基礎であるように、生理学は内科系の基礎であると言えます。「健康のありがたみは病気になって初めてわかる」ように、ある「系」の大切さは、その機能が障害されたときに初めて理解できます。言葉を換えると、正常機能の理解のためには、病態の理解が必須です。

本書は、私が鳥取大学医学部保健学科で生理学の講義に使用しているレジメそのものです。講義を担当して、今年でちょうど10年目になります。お付き合いしてもらっているのは、保健学科(看護学・検査技術科学)および生命科学科の1年生・2年生で、初めて医学の講義に接するという学生さんばかりです。

彼らを相手に、どうすれば生理学をおもしろいと感じてもらえるか。限られた時間のなかで、できるだけ枝葉末節を省いて、各々の「系」のエッセンスを語ろうとした結果が本書の内容となっています。また、正常機能の理解に役立つと思われる病態の知識を、できる限り織り込みました。

医療職をめざして生理学を学び始めた若い人たちに、本書が少しでも手助けになれば、こんなにうれしいことはありません。

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

※第2刷(2019年2月15日発行)では訂正されています。

30ページ コラム5行目
誤「頭位」 正「頭囲」

38ページ右上図
図中の「感覚性」と「運動性」を入れ替えてください

80ページ左上図
誤「前頭葉」 正「頭頂葉」

93ページ問題7の選択肢1
誤「外節」 正「外側」

133ページ右段4行目および図
「GIP」を「セクレチン」に置き換えてください(胃液分泌を抑制する作用は、GIPよりもセクレチンのほうが強い)

135ページ左段下から5行目以降を下記のように変更してください
「胃液と混合された食物がやってきて十二指腸内のpHが下がると、セクレチン secretin が分泌されます。セクレチンは膵臓に働いて重炭酸イオンの分泌を亢進させます。
 もうひとつ、十二指腸の上皮細胞が蛋白質の分解産物などで刺激されて産生するのがCCK-PZです。CCK-PZ という名前は、このホルモンが持つ2つの働きに由来します。①胆嚢を収縮させて胆汁の排出を促進し (cholecystokinnin)、②膵臓からの消化酵素の分泌を亢進させます (pancreozymin)。
 これらの消化管ホルモンは、すべてペプチドです。」

135ページ右上図を下図のように訂正いたします

147ページ図
「1回心拍出量」の範囲を下図のように訂正いたします

208ページ左段下から7行目
誤「前立腺からのクエン酸は精液をアルカリ性にし」
正「前立腺からのクエン酸は精液を
アルカリ性にし」

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