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頸椎症性脊髄症・頸椎症性神経根症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-21
根尾昌志 (大阪医科大学整形外科学教室教授)
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  • ■疾患メモ

    頸椎症とは頸椎の加齢変化であるが,それに伴って脊髄や神経根が圧迫され,臨床症状を呈したものが,それぞれ頸椎症性脊髄症,頸椎症性神経根症である。両者が合併することも多い。

    加齢変化であるので,基本的には神経の圧迫は徐々に進行する。

    中枢神経である脊髄の圧迫と,末梢神経である神経根の圧迫とでは,症状も治療法も根本的に異なる。

    頸椎症性脊髄症は社会の高齢化に伴って罹患人口は増加しており,現在では頸椎手術の原疾患として最も多い。一方,典型的な頸椎症性神経根症は中年期に多く,手術になることは少ない。加齢とともに脊髄症を合併することが多くなる。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    〈頸椎症性脊髄症〉

    典型的には横断性の脊髄症状,つまり両側上肢巧緻運動障害,歩行障害,排尿障害などが出現する。進行すれば最終的には四肢麻痺となり回復しない。

    〈頸椎症性神経根症〉

    片側上肢の疼痛,しびれが主訴となり,圧迫された神経根の支配領域に一致した感覚障害,筋力低下などを認める。

    【検査所見】

    頸椎の単純MRIで症状に一致した脊髄や神経根の圧迫を認める。脊髄症では髄内輝度変化を認めることがあり,より脊髄の損傷が重症である所見とされる。

    MRIで一見圧迫がないように見えても,頸椎の不安定性がある場合には脊髄や神経根が動的に圧迫・刺激されている可能性があり,MRIのみでは責任病巣を診断できないことに注意が必要である。動的因子の評価には,まず頸椎の機能写(前屈および後屈の側面像)が必須である。場合によっては脊髄造影を行って精査する。

    反対に,MRIで神経の圧迫がかなり強いように見えても,臨床症状を呈しないことも多い。診断のためには,患者の主訴が理学所見や画像所見と一致することが重要である。

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