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後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-21
山崎正志 (筑波大学医学医療系整形外科教授)
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  • ■疾患メモ

    後縦靱帯は椎体後面を覆う,通常1~2mmの厚さの線維性組織である。

    後縦靱帯骨化症:後縦靱帯が,時に異所性に骨化して脊髄を前方から圧迫する病態。頸椎に好発する。

    黄色靱帯骨化症:椎弓間の黄色靱帯の骨化により,脊髄が後方からの圧迫を受ける病態。胸椎に好発する。

    日本人成人の2%に後縦靱帯骨化が存在し,このうち約15%に脊髄症状が出現する。同一家族内に本症が多発することから,遺伝的素因の関与が強く示唆されている。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    頸椎後縦靱帯骨化症:手指のしびれ感が出現し,体幹・下肢の感覚鈍麻を呈する1)

    上肢運動障害:ボタンのはめ外しなどの更衣動作,箸使いなどの食事動作,書字動作などの巧緻運動が障害される。

    下肢運動障害:階段昇降が困難,歩容が不安定,段差につまずきやすいなどの痙性歩行障害を呈する。

    重症になるにつれて,頻尿,排尿開始遅延,尿勢低下,残尿感などの排尿障害を生じる。

    障害高位以下の腱反射が亢進し,Hoffmann反射,Wartenberg反射などの手指の屈筋腱反射が検出できるようになる。下肢のクローヌスが陽性になる。

    胸椎の骨化症では上肢症状は出現しない。

    【検査所見(図1・21)

    15_25_後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症

    15_25_後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症

    頸椎の側面X線像で骨化が観察できる。胸椎のX線像では通常,骨化は不明瞭である。

    MRI検査はスクリーニングテストとして最も有用である。T2強調矢状断および水平断面像で,くも膜下腔および脊髄の圧迫状況が把握しやすい。また,T2強調像で脊髄圧迫部位を中心に髄内が白く高輝度となっている場合は,脊髄の不可逆性変化を示している可能性がある。

    CT検査では,骨性要素を詳細に描出できる。二次元・三次元での再構築画像を作成することにより,診断における有用性が増している。

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