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【他科への手紙】循環器内科→緩和ケア科

No.4894 (2018年02月10日発行) P.49

大石醒悟 (兵庫県立姫路循環器病センター医長)

登録日: 2018-02-07

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  • 緩和ケア科の先生方には平素よりお世話になりありがとうございます。

    循環器内科というと、どのようなイメージを持たれているでしょうか。急性心筋梗塞に対しての経皮的冠動脈形成術(バルーン、ステント治療)や不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術 (カテーテル・アブレーション)、徐脈に対するペースメーカー留置術などの外科治療に準ずる心臓の侵襲的治療を担当する科でしょうか?

    実は我々循環器内科は急性期医療を行うだけではなく、最近は多くの慢性心不全患者さんの診療に従事しています。社会の高齢化に伴い、現在「心不全パンデミック」と言われる、爆発的に患者数が増加する状況にあります。団塊の世代が75歳以上に達する2025年には罹患者は120万人を超え、死亡者数も15万人程度と推定されています。死に至る疾患である以上、先生方の専門とされる緩和ケアは必須の概念なのですが、まだまだニーズが十分に共有されておらず、制度的にも未整備であるのが現状です。

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