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重症網膜剝離でのシリコーンオイル抜去のタイミング【術後3カ月程度の抜去が理想。眼圧7mmHg以上かつ角膜内皮細胞密度1000cells/mm2以上が条件】

登録日: 2017.10.05 最終更新日: 2026.02.21

井上 真 (杏林大学医学部付属病院眼科(アイセンター)教授) 前野貴俊 (東邦大学医療センター佐倉病院眼科教授)

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増殖硝子体網膜症や巨大裂孔網膜剝離などの難治性網膜剝離,精神発達遅滞などで術後のうつ伏せが困難な症例にシリコーンオイルタンポナーデを行うことがあります。シリコーンオイルは人工物でもあり,長期の注入で網膜神経組織の中への迷入や脳室内への迷入も報告されており,ある一定の時期内にはシリコーンオイルを抜去することが推奨されています。
しかし中には,眼圧が低下している状態でシリコーンオイル抜去を行うと眼球癆になりそうで抜去するか困惑することも多くあります。このような難治症例でのシリコーンオイル抜去のタイミングをどのように決められていますか。また,最近の網膜剝離治療についての動向も教えて下さい。東邦大学医療センター佐倉病院・前野貴俊先生にお聞きします。

【質問者】

井上 真 杏林大学医学部付属病院眼科(アイセン)ー 教授


【回答】

網膜剝離や増殖硝子体網膜症に対する硝子体手術において,剝離している網膜を術中復位させても,術後一定の期間は復位状態を維持させる必要があります。このため,手術終了時に硝子体腔を眼内タンポナーデ物質で充填することになり,ガスタンポナーデまたはシリコーンオイルタンポナーデを選択することになります。一般的に網膜剝離に対する初回手術では,眼内で濃度勾配により血中へと拡散する六フッ化硫黄や八フッ化プロパンといった気体をタンポナーデ物質とします。しかし,長期のタンポナーデを要する重症網膜剝離では,シリコーンオイルを選択する症例も存在します。シリコーンオイルは長期滞留ガスとは異なり,眼内から消失することはなく,再手術によって抜去する必要があります。


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