眼内腫瘍は小児では網膜芽細胞腫,成人では脈絡膜悪性黒色腫,脈絡膜母斑,脈絡膜血管腫,網膜血管増殖性腫瘍,転移性脈絡膜腫瘍が代表的である。
乳幼児〜小児の白色瞳孔,斜視,結膜充血が重要な所見である。眼底検査で眼底に白色の隆起性腫瘍,超音波Bモードで充実した腫瘍と腫瘍内部の石灰化を示唆する高エコー,造影眼窩MRIでガドリニウム(Gd)による造影増強効果がみられる。
強膜にセンチネルベッセルと言われる新生血管,眼底に茶褐色の隆起性病変,オレンジ色素という不整な色素,周囲に網膜剝離を伴う。超音波Bモードでは腫瘍は充実性であるが,内部から腫瘍後方にかけて輝度が減衰する所見がみられる。エコーによる腫瘍厚は2mm以上を示す。MRIでは腫瘍部は,T1強調画像で比較的等信号から高信号を,T2強調画像で低信号を,Gd造影剤で造影増強効果を示す。フルオレセイン蛍光眼底造影検査(FA)では,腫瘍がブルフ膜を破壊していない場合には過蛍光所見がみられ,破壊してきのこ状に発育した場合には低蛍光となり,周囲の網膜血管からの蛍光漏出がみられる。インドシアニングリーン蛍光眼底造影検査(ICGA)では,腫瘍は終始低蛍光を示し,既存の脈絡膜血管は描出されない。公費による検査となることが多いが,脳血流123I-IMP-SPECT検査も診断に有用であり,24時間で腫瘍部に集積がみられる。
眼底に褐色調の扁平な隆起がみられ,光干渉断層計(OCT)では腫瘍部は著明で低輝度な病巣を呈し,腫瘍上にドルーゼン,網膜色素上皮剝離,網膜下液(SRF),網膜分離などを伴う。腫瘍厚は通常2mm以下である。ICGAでは腫瘍部は終始低蛍光を示す。
眼底検査で,眼底後極付近に脈絡膜レベルで赤橙色の円形〜類円形の腫瘍がみられる。超音波Bモードでは扁平な等エコーとして描出される。ICGAではごく早期より過蛍光になるという特徴がある。
成人の片眼の中間周辺部やその周辺に赤色〜橙色の腫瘍がみられる。腫瘍周囲には硬性白斑や網膜変性,硝子体の牽引を伴う。FAでは早期より強い過蛍光所見がみられ,後期で蛍光漏出を示す。また,腫瘍周囲の血管からも蛍光漏出がみられる。ICGAでは腫瘍は低蛍光を示し,腫瘍内血管が明瞭に描出される。
網膜剝離を伴う黄色〜橙色調の脈絡膜の隆起性病変がみられる。OCTでは腫瘍周囲の網膜剝離部に細胞浸潤がみられ,高輝度なフィブリン様物質の沈着を伴う。FAでは腫瘍部は過蛍光,蛍光漏出を示す。ICGAでは腫瘍は低蛍光を示すが,既存の脈絡膜血管が確認できることもある。
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