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皮膚科学[特集:臨床医学の展望2014]

No.4684 (2014年02月01日発行) P.62

古江増隆 (九州大学大学院医学研究院臨床医学部門外科学講座皮膚科学分野教授)

登録日: 2014-02-01

最終更新日: 2017-09-25

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病態解明の古くて新しい切り口─体表の感知と自然免疫

劇的に奏効する分子標的薬や抗体療法の登場によって,疾患の病態解明は急速に,しかも飛躍的に進みつつある。皮膚疾患の病態解明もその例外ではない。現時点では,免疫反応を4つの大きなベクトルで考えるのが主流となった。IFN-γを産生するTh1シフト,IL- 4やIL-13を産生するTh2シフト,IL-17やIL-22を産生するTh17シフト,免疫反応を抑制する制御性T細胞(regulatory T cell;Treg)シフトである。

大まかに,肉芽腫性反応はTh1シフト,アレルギー反応はTh2シフト,自己反応性あるいは自己炎症性反応はTh17シフト,発がんはTregシフトが関与するというパラダイムは,皮膚疾患にも共通する現象として認識されるようになった。

皮膚は生体を外界から境界する重要な臓器である。他臓器にはない使命を達成するために,皮膚は角質というバリアを形成し,外界を素早く察知する仕組みと,それに反応する独特な自然免疫系(皮膚樹状細胞や未解明の皮膚局在T細胞など)を備えている。その綻びが多くの皮膚疾患の病態に関与していることが,相次いで明らかになった。

フィラグリンはアトピー性皮膚炎(atopic dermatitis;AD)の疾患関連遺伝子の1つである。角質バリアの構成蛋白であるフィラグリンの異常はバリア破綻を招き,表皮細胞や皮膚樹状細胞から産生されるサイトカイン・ケモカインによってTh2シフトの免疫反応が誘導される。ADではTh2サイトカインであるIL-4の受容体に対する抗体療法の有効性が報告されるようになった。

化合物の感知システムとして芳香族炭化水素受容体(aryl hydrocarbon receptor;AhR)が注目されつつある。ダイオキシン受容体とも呼ばれるAhRは外来性の様々な化合物を認識し,核内に移動し多くの遺伝子の転写を誘導する。当然,表皮細胞には高発現し塩化化合物による塩素ニキビの発症に関与している。

2000年の歴史を持つコールタール療法の薬効の1つとして,コールタールの構成成分がAhRを介して,バリア機能蛋白の発現を上昇させ,バリア機能を回復させることが証明された。AhRはTh17やTregに高発現しているということも考え合わせると,バリア修復と自然免疫の要にAhRが浮き彫りにされ,興味深い。

抗TNF(tumor necrosis factor)-α抗体に次いで抗IL-12/23p40抗体が乾癬に著効すること,さらに抗IL-17抗体や抗IL-17受容体抗体がそれ以上に著効する可能性が臨床的に示されるようになってきた。そのため,乾癬の病態の中枢がTNF-α・IL-12/23・IL-17システムであることは自明の理となった。その背景として,特殊な樹状細胞の活性化と自己反応性あるいは自己炎症性という切り口が大きくクローズアップされることとなった。

大きな社会問題となった香粧品と皮膚障害

加水分解小麦石鹸(旧・茶のしずく石鹸)による小麦食物アレルギーの発生は,経皮感作によるアレルギーが実際にヒトで惹起できることを奇しくも証明することとなった。また美白成分ロドデノールによる白斑の発生は,化粧品に含まれる美白成分が尋常性白斑と近似した病変を惹起しうることを示唆しているが,その発生機序の解明は今後を待つ必要がある。

両事件とも被害総数が著しく多いことを考えると,社会問題として大きなインパクトを与えたと言える。

最も注目されるTOPICとその臨床的意義
TOPIC 1/アトピー性皮膚炎の病態解明の進歩
アレルギー的側面である「Th2シフトに至る免疫異常」と非アレルギー的側面である「皮膚バリア機能蛋白の異常」が密接な関連を持って,アトピー性皮膚炎の発症病態を担っていることが遺伝学的にも明らかとなった。

この1年間の主なTOPICS
1 アトピー性皮膚炎の病態解明の進歩
2 乾癬とTNF–α, IL–12/IL–23そしてIL–17
3 コールタール療法─2000年の歴史の解明
4 加水分解小麦による経皮感作
5 ロドデノール含有化粧品による白斑が社会問題に

TOPIC 1▶‌アトピー性皮膚炎の病態解明の進歩

アトピー性皮膚炎(AD)はアレルゲンと言われる外来抗原に対する皮膚における過剰な免疫応答であり,瘙痒を伴う湿疹を病変の主体とする疾患である。その発症や病態には,遺伝要因や皮膚バリア機能の異常,免疫学的異常など複数の因子が互いに影響を及ぼし合い,複雑に関与している。これらそれぞれの因子に関するトピックスを幾つか紹介したい。

①近年,日本人を対象としたゲノムワイド関連解析により,他人種で報告されている7つの遺伝子座位が日本人でも関連のあることが確認され,さらに新たな8つの遺伝子座位がAD発症に関与していることが明らかにされた1)。これらは,フィラグリンなどの皮膚のバリア機能に関する遺伝子や,IL-13や主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex;MHC),Tregなどの免疫に関する遺伝子,そしてビタミンD代謝経路などに関連した遺伝子などで,ADの発症や病態解明の糸口となりうる。

②皮膚バリア機能に重要であるフィラグリン蛋白の遺伝子変異がAD患者で高頻度に検出されることや,中等症〜重症のAD患者ではこの遺伝子異常の有無にかかわらず,皮膚でのフィラグリンの発現が低下することが明らかとなっている。Otsukaら2)は,このフィラグリンの発現を促進し,AD症状を改善させる可能性のある化合物の発見を報告した。ADのマウスモデルによる実験では,この化合物を内服させたマウス群で皮膚のフィラグリン蛋白の発現が亢進し,さらに皮膚炎も改善することが明らかにされた。フィラグリンの発現亢進がADを改善させうることが初めて示され,新たな治療薬への期待が寄せられている。

③ADの発症や増悪にはTh2型の免疫応答の亢進が関与している。Th2サイトカインであるIL-4とIL-13は線維芽細胞のペリオスチン産生を促進し,そのペリオスチンが慢性アレルギー性の炎症を増強させることが示された3)。ぺリオスチンは表皮細胞上のαVインテグリンと結合してthymic stromal lymphopoietin(TSLP)などの炎症性サイトカインを誘導し,この炎症性サイトカインがTh2型のアレルギー性炎症を増強させる。AD患者の真皮ではペリオスチンの発現が増加しており,炎症の重症度と相関している。また,血清でのペリオスチン値は健常者と比較し著しく上昇していると言われ,ADの重症度マーカーとして使用できる可能性がある。

④生物学的製剤はADでも開発が進んでいる。IL-4受容体αサブユニット(IL-4Rα)に対するモノクローナル製剤(dupilumab)で,IL-4RαはIL-13受容体のサブユニットの1つでもあるため,Th2細胞による免疫応答を促進するIL-4とIL-13の両方のシグナル伝達を阻害しうる。もう1つは,IL-31受容体のサブユニットの1つであるIL-31RAに対するモノクローナル抗体(CIM331)である。Th2細胞が産生するIL-31はADにおける瘙痒誘発物質の1つであるが,瘙痒の抑制とともに皮膚炎の改善も期待されている。いずれも,現在第Ⅱ相臨床試験が行われており,重症のAD治療の選択肢がさらに広がるものと期待される。
(中原真希子)

◉文 献

1)Hirota T, et al:Nat Genet. 2012;44(11): 1222-6.

2)Otsuka A, et al:J Allergy Clin Imunol.2013; doi:10.1016/j.jaci.2013.07.027. [Epub ahead of print]

3)Masuoka M, et al:J Clin Invest. 2012; 122(7):2590-600.

TOPIC 2▶乾癬とTNF–α,IL–12/IL–23そしてIL–17

乾癬は慢性の炎症性皮膚疾患であり,表皮の増殖と好中球・T細胞などの炎症細胞浸潤が特徴である。現在でも新しい治療薬の開発とともに病態理解が進んでおり,現在は特に樹状細胞(dendritic cell;DC)とT細胞の相互作用が病態に関与すると考えられている。

LL-37(cathelicidin)によって活性化された形質細胞様樹状細胞(plasmacytoid dendritic cell;pDC)が分泌するIFN-αによって,TIP-DC(TNF-αとiNOSを産生するDC)がIL-23を産生し,Th17細胞の分化・増殖を引き起こす。さらにTh17細胞がIL-17, IL-22を産生して表皮細胞の増殖や炎症を引き起こす。TIP-DCからのTNF-αはオートクリンにTIP-DCの活性化に作用し,さらにTIP-DCからのIL-12によるTh1細胞の誘導,Th1細胞からのIFN-γも病態に関与していると考えられている。すなわち,Th17細胞(および一部Th1細胞)が関与する病態であるということができる1)

これらの病態をもとに,乾癬の発症に重要な役割を担う特定の分子を標的にした治療法が次々に実用化されている。特に,サイトカインを標的にした生物学的製剤として,2010年に皮膚科領域で初となる抗体医薬である抗TNF-α抗体が承認されると,その1年後には抗IL-12/23p40抗体が我が国で認可され,劇的な臨床症状の改善が可能となった。これらの生物学的製剤の作用点と乾癬の病態を照らし合わせると,抗TNF-α抗体はTIP-DCからのTNF-αを抑制することで効果を発揮することが理解できる。

また抗IL-12/23p40抗体は,当初はTIP-DCからのIL-12を抑えることで,Th1細胞の反応を抑制することがその作用機序と考えられていたが,p40はIL-12とIL-23の共通のサブユニットで,IL-23を抑えることによるTh17細胞の反応抑制がより大きな役割を果たすことが分かってきている。すなわち,抗IL-12/23p40抗体による皮疹の改善効果は,乾癬の病態にIL-23/Th17軸が関与することを示しており,この経路を別の角度から抑制する抗IL-23p19抗体や抗IL-17A抗体,抗IL-17受容体抗体の開発も進んでいる。さらに,Janus kinase(JAK)阻害薬やホスホジエステラーゼ4阻害薬などの経口の分子標的治療薬の開発も始まり,乾癬治療の選択肢の増加が期待される。

最近,乾癬とメタボリックシンドロームの合併がクローズアップされ,乾癬は単なる皮膚疾患ではなく,全身性炎症性疾患として捉えられるようになってきている2)。メタボリックシンドロームでは,脂肪細胞からの脂肪組織由来生理活性物質であるアディポサイトカイン(アディポネクチン,レプチン,TNF-αなど)産生異常が,動脈硬化や脂質異常などの様々な病態を引き起こすことが知られており,乾癬においても同様の異常が見られることが分かっている。実際,抗TNF-α抗体は心血管系合併症のリスクも低下させる可能性も示唆されている。今後は皮膚症状に対する治療効果のみならず,投与方法や合併症に対する治療効果などを考慮した,個々の症例に応じた生物学的製剤の選択という,オーダーメイド治療の時代を迎えることになるかもしれない。
(中原剛士)

◉文 献

1)Martin DA, et al:J Invest Dermatol. 2013; 133(1):17-26.

2)Boehncke WH, et al:Exp Dermatol. 2011; 20(4):303-7.

TOPIC 3▶コールタール療法─2000年の歴史の解明

コールタール療法は2000年も前から乾癬や湿疹などの炎症性皮膚疾患の治療に用いられてきた。一方,職業性のコールタール皮膚発がんに代表されるような欠点も指摘されている。

皮膚の最も重要な役割は,外界と生体を境界すること,すなわち外界から容易に侵入物が入ってこないように,生体内の水や栄養物が外界に漏れ出さないように,バリア機能を担う角層を産生することである。ヒトでは,バリア機能に関与する基本的な蛋白群を第1染色体に配置し,インボルクリン,フィラグリン,ロリクリンなどの秩序だった発現連携を行わせている。

コールタールに含まれる多塩化芳香族の多くは,細胞質内の転写因子である芳香族炭化水素受容体(AhR)に結合し,核内に移行したAhRが様々な遺伝子の転写を調節することで作用を発揮している。タバコに含まれるベンゾピレンも,AhRを介して酸化ストレスを誘導しIL-8などの好中球遊走因子を亢進させ,乾癬,掌蹠膿疱症,ニキビなどの増悪を助長すると考えられる1)。一方,コールタール中の成分には,AhRに結合した後フィラグリンなどのバリア蛋白を増加させ,皮膚の角化を促進させることで,バリア機能を修復させる作用があることが明らかになった2)

TOPIC 1でも触れたが,ADではフィラグリンの遺伝子異常に加え,局所で上昇しているIL-4やIL-13の産生(いわゆるTh2シフト)のため,さらにフィラグリンなどのバリア蛋白が減少し皮膚の乾燥がもたらされている。つまり,そうしたバリア障害を修復してくれる効果が証明されたわけである。また,AhRは酸化ストレスを誘導するばかりでなく,結合する化合物の種類によって抗酸化反応を増強させ相反する作用も示すことが発見され3),外界の様々な刺激にさらされる皮膚とAhRの関連性は今後ますます注目されると思われる。
(古江増隆)

◉文 献

1)Tsuji G, et al:J Dermatol Sci. 2011;62 (1):42-9.

2)van den Bogaard EH, et al:J Clin Invest. 2013;123(2):917-27.

3)Tsuji G, et al:J Invest Dermatol. 2012; 132(1):59-68.

TOPIC 4▶加水分解小麦による経皮感作

2009年頃から多発した特異な小麦アレルギーは,原因であった旧・茶のしずく石鹸の販売中止により収束しつつある。2013年12月20日現在で2078名の確実例(http://www.jsaweb.jp)を出したこの事件は,その規模のみならず,経皮的な感作により食物アレルギーを発症する可能性があるということを広く知らしめたという点でも特異であったと言える。

小麦は成人の食物アレルギーの中で最も頻度の高いものの1つであり,多くは食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis;FDEIA)として発症する。従来の小麦によるFDEIAは男女ともに発症,全身の膨疹を主症状に,約80%の症例でω5グリアジンが主要抗原である。ところが2009年頃からほとんどが女性に発症,眼瞼や顔面の腫脹を主症状に,ほとんどの患者でω5グリアジンに反応しない小麦のFDEIAが多発するようになった。患者は共通の洗顔石鹸(旧・茶のしずく石鹸)を使用しており,この石鹸に添加された加水分解小麦(グルパール19S®)に経皮的に感作され,その後に経口摂取した小麦蛋白質との交差反応によりアレルギー反応を起こしていることが明らかになった。

加水分解小麦は親水性や乳化作用の向上のため,食品や化粧品に以前から使用されている。2000年頃から化粧クリームなどに添加された加水分解小麦による接触蕁麻疹や,小麦アレルギーの報告が散見されるが,いずれも症例報告レベルであり,大規模な発生例は今回が初めてである。グルパール19Sはグルテンを原料として,酸分解,等電点沈殿,脱塩,中和という工程を経て製造されており,中間生成物による検討では塩酸による酸加熱分解工程で高い抗原性を獲得していた。

グルパール19Sは他の加水分解小麦製品に比べ分子量が比較的高いが,これは製造時の酸加熱分解工程の条件では,グルテンの脱アミド化のみ進行し,低分子化は進行しなかったためとされ,洗顔石鹸の添加剤としての付加価値を最適化する目的には適っていたが,結果的に高い抗原性を付与することになったと考えられている1)。また洗顔石鹸の洗浄力を高めるために添加された界面活性剤がアジュバントとして作用した可能性も示唆されている。

旧・茶のしずく石鹸は延べ466万人に販売されたため,グルパール19Sが原因となった小麦アレルギーの発症率は,単純計算で少なくとも0.04%になる。発症者の約40%に花粉症,約10%にそのほかのアレルギー疾患の既往歴があったが,非発症者のアレルギー疾患有病率との間に有意差はなく,グルパール19Sの経皮感作により小麦アレルギーを発症した宿主側の要因は明らかでない(http://www.jsaweb.jp)。しかし,今回の事件は食物アレルギーの発症機序を考える上で重大な示唆を与えたと言える。バリア機能の破綻した皮膚から侵入した食物抗原により感作が成立し,食物アレルギーが発症するという仮説は,乳幼児AD患者が高率に食物アレルギーを合併する2),あるいはADの重症度が乳児の食物アレルギー発症の危険因子である3)という疫学調査の結果を説明しやすいと考えられる。
(内 博史)

◉文 献

1)Adachi R, et al:Allergy. 2012;67(11): 1392-9.

2)Fukiwake N, et al:Eur J Dermatol. 2008;18 (5):571-4.

3)Flohr C, et al:J Invest Dermatol. 2013;doi: 10.1038/jid.2013.298. [Epub ahead of print]

TOPIC 5▶ロドデノール含有化粧品による白斑が社会問題に

美白を目的としたメラニン生成抑制剤である医薬部外品有効成分ロドデノールの配合された美白化粧品の使用者の中に色素脱失を生じた症例が多数確認され,2013年7月4日に(株)カネボウ化粧品,(株)リサージ,(株)エキップからロドデノールを含有する化粧品の自主回収が発表された。該当する患者が非常に多く(2013年11月現在で1万5000人以上とされている),中には広範囲に色素脱失を生じた例もあることから大きな社会問題となっている。また,数は限られているものの,ロドデノールを含有しない美白化粧品の使用によって色素脱失を生じた症例も報告されている。日本皮膚科学会では,その病態解明を行い,診断と治療方法を確立するため,「ロドデノール含有化粧品の安全性に関する特別委員会」を2013年7月17日に発足し,活動を開始している。

ロドデノールとは

ロドデノールすなわち4−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノールは,(株)カネボウ化粧品が独自に開発した “美白効果”を持つ物質として,特許取得されている。市販されている化粧品の中では,(株)カネボウ化粧品および関連会社の(株)リサージ,(株)エキップの製品にのみ含まれ,2008年から製品として市場に登場している。ロドデノールの美白効果,すなわちメラニンを減少させる作用機序の詳細はまだ不明であるが,チロシナーゼの拮抗阻害作用とチロシナーゼ関連蛋白の抑制作用があるとされている。フェノール化合物であるが,メラノサイトに対する毒性があるかどうかは明らかではない。

ロドデノールによる白斑の現状

2013年11月現在では,その病態,診断・治療法について確立されておらず,委員会を中心として取り組みが行われている。診断としては,該当化粧品の使用歴があり,使用部位に一致した白斑(顔面,頸部,手背,前腕)であり,他の白斑を来す疾患を除外できることが重要であると考えられる。白斑を生じる前に痒みや紅斑を自覚した症例も少なくないため,ロドデノールによる脱色素作用のみでなく,アレルギー性接触皮膚炎,光アレルギー性接触皮膚炎,それに伴う炎症後色素脱失などの機序が想定されている。ロドデノールに対するパッチテスト陽性例も報告されている。
(高原正和)

◉参考文献

・日本皮膚科学会ホームページ
[http://www.dermatol.or.jp/]

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