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重篤副作用疾患別対応マニュアルが改定【厚生労働省検討会】

登録日: 2017-05-16

最終更新日: 2017-05-18

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厚生労働省の重篤副作用総合対策検討会は12日、スティーヴンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死融解症について、「重篤副作用疾患別対応マニュアル」(用語解説)の改定を概ね了承した。厚労省は、近くホームページなどで公表するとしている。マニュアルの改定は約10年ぶり。

スティーヴンス・ジョンソン症候群のマニュアルの主な変更点は、副作用の主要所見(必須)に「病理組織学的に表皮の壊死性変化を認める」「多形紅斑重症型を除外できる」を追加したことや、免疫グロブリン大量静注(IVIg)療法が保険適用となったことから、治療方法に「ヒト免疫グロブリン製剤400mg/kg/日を5日間連続投与する」と追記したことなど。

中毒性表皮壊死融解症に関しては、副作用の副所見に「軽度の病変でも少なくとも200倍視野で10個以上の表皮細胞(壊)死を確認することが望ましい」を追記。治療方法には、スティーヴンス・ジョンソン症候群と同様に、IVIg療法について記載を加えた。

各疾患のマニュアルについて厚労省は、関係学会等の協力を得ながら、最新の知見を踏まえた改定・更新を2016~20年度の5年で実施する。

【重篤副作用疾患別対応マニュアル】: 2005~10年度に、学術論文や各種ガイドライン、厚生労働科学研究事業報告書などを参考に厚労省委託で、関係学会や日本病院薬剤師会が作成した案を重篤副作用総合対策検討会で検討され、計75疾患の対応マニュアルが取りまとめられた。

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