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(5)院内広報の本質【1章 広報の本質を見きわめる】[特集:患者満足度を上げる院内・院外広報]

No.4727 (2014年11月29日発行) P.29

石田章一 (NPO法人日本HIS研究センター)

登録日: 2016-09-01

最終更新日: 2017-04-17

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  • 多様なステークホルダーの中で,職員を中心とした対象グループへの広報活動や情報利活用を,病院広報では「院内広報」というカテゴリーで括っています。施設や専門機能によっては,派遣として働く専門スタッフのほか,入院患者なども入れて考えることもあります。ひとつ屋根の下(院内)では,組織上の立場や仕事のあり方は様々であっても,共有すべき情報が同じであることで,生産性の高い現場づくりに役立ち,院内の人間同士の自然な関係には一定の情報を求めたり活用したりするからです。
    基本的にサービス構造としての裏と表の関係で考えることができます。たとえば,寿司屋のカウンターの内と外(お客側)と同じような関係です。サービス理解にも述べたように,カウンターの内はサービスの生産の中心部であり,外側はサービスの消費が進む場として互いの意識が張り合う空間です。情報や案内・告知においても,対外広報とは違った緊張感や親近感を必要とする広報のカテゴリーと考えられます。単に職員への情報提供というだけでなく,情報を共有し,サービスの質と生産性を向上させる内部からの戦略広報であると言えます。

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