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認知症を合併した高齢者1型糖尿病でインスリン自己注射を行う工夫は?

No.5134 (2022年09月17日発行) P.51

櫻井 孝 (国立長寿医療研究センター研究所長)

緒方浩美 (みみはら高砂クリニック/耳原鳳クリニック)

登録日: 2022-09-16

最終更新日: 2022-09-13

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  • 認知症を合併した高齢者1型糖尿病で,インスリン自己注射を行う工夫についてご教示下さい。
    みみはら高砂クリニック/耳原鳳クリニック・緒方浩美先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    櫻井 孝 国立長寿医療研究センター研究所長


    【回答】

     【基礎インスリンを切らさない,注射を見守る援助者の確保と持続グルコースモニタリング(CGM)の活用】

    治療の進歩により糖尿病患者の寿命も健常者と変わらない時代となりましたが,1型糖尿病の認知症合併率は健常者の約2倍に上り,自己注射の継続に悩む高齢1型糖尿病患者は増加しつつあります。インスリン依存者にとって日々のインスリン補充は生命維持に直結しますが頻回注射に対応可能な施設,事業所は限られているのが現状です。

    一般的に血糖が300mg/dLを超えると頻尿,口渇,筋肉減少,認知機能の低下をきたしやすく,高齢者では生活の質(QOL)の低下に直結します。人生の終盤における血糖コントロールは合併症抑制ではなく,QOLを維持し,その人らしさを損なわないことが主眼となります。

    高齢者の血糖調整は日本糖尿病学会・日本老年学会のガイドラインでは「HbA1c 8~8.5%」1),英国糖尿病学会のエンドオブライフケアに関するレコメンデーションでは,「空腹時108mg/dL未満にならない,270mg/dLを超えないこと」を推奨しています2)

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