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Up-front AR標的薬時代の未治療転移性前立腺癌に対するADT単独もしくはCAB療法の上手な使い方は?

No.5116 (2022年05月14日発行) P.52

吉田宗一郎 (東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学 准教授)

塩田真己 (九州大学病院泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科 診療准教授)

登録日: 2022-05-16

最終更新日: 2022-05-10

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  • Up-front AR(androgen receptor:アンドロゲン受容体)標的薬時代の未治療転移性前立腺癌に対するアンドロゲン除去療法(androgen deprivation therapy:ADT)単独もしくはcom- bined androgen blockade(CAB)療法の上手な使い方についてご教示下さい。
    九州大学病院・塩田真己先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    吉田宗一郎 東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学 准教授


    【回答】

    【転移性前立腺癌の予後と患者の状態や希望を考慮した治療選択を】

    転移性前立腺癌に対して,ADT単独や第一世代抗アンドロゲン薬を併用するCAB療法は長く行われてきましたが,その効果は限定的で,転移性前立腺癌における全生存期間は3〜5年程度でした。そこで,新規の治療薬開発が行われ,CYP17阻害薬のアビラテロン(ハイリスク転移性前立腺癌),第二世代抗アンドロゲン薬のエンザルタミドやアパルタミドが,生存期間の延長効果を示し保険承認されました。それに加え,ドセタキセル治療や局所放射線治療(オリゴ転移前立腺癌)も生存期間を延長することが示されています。さらに,ドセタキセルにAR標的薬を併用することでさらなる生存期間の延長効果も示されており,ADT単独やCAB療法はもはや標準治療とは言えない状況です。

    しかしながら,すべての転移性前立腺癌患者にAR標的薬などの治療を行うわけではなく,ADT単独やCAB療法を行う症例もあると思われます。具体的には,(1)毒性やコストで標準治療を行うことが難しい場合や,(2)期待余命よりも転移性前立腺癌の予後が良いと見込まれるような場合があると思われます。

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