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【リハ×プライマリ・ケア】まちづくりとリハ─病院からまちに出て社会参加を処方しよう[プライマリ・ケアの理論と実践(141)]

No.5115 (2022年05月07日発行) P.10

清水愛子 (一般社団法人グッドネイバーズカンパニー代表理事・医師)

登録日: 2022-05-05

最終更新日: 2022-05-02

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SUMMARY
リハビリテーションの実践の場として,病院や患者宅だけでなく,まちの視点を取り入れることで,患者の生活全体をとらえた介入ができる。まちで行う摂食嚥下リハの事例と実践からの学びを紹介する。

KEYWORD
地域リハビリテーション
障害のある人や高齢者,彼らに関わるあらゆる人々が,自分が暮らす住み慣れた地域の中でリハビリテーションを行うこと。また,それを支援したり協力したりする人,組織,活動などのこと。

清水愛子(一般社団法人グッドネイバーズカンパニー代表理事・医師)

PROFILE
広告代理店勤務時代,高齢化地域が抱える医療課題に関心を持ち東海大学医学部に学士編入。現在,急性期から慢性期まで診られるプライマリ・ケア医をめざし,救急医として勤務する傍ら,在学中に地域活動として開始した「くちビルディング選手権」(https://kuchi-building.jp/)の運営に従事。

POLICY・座右の銘
笑う門には福来る

1 はじめに

プライマリ・ケア医にとって,患者が暮らす地域への理解を深め,患者の暮らしぶりを把握することが治療介入をする上で重要な視点である,というのは誰も疑わないだろう。また,これまで本シリーズで様々な角度からリハビリテーション(以下,リハ)について語ってきた中でも,ADL(日常生活活動)やICF(international classification of functioning,disability and health,国際生活機能分類)などの概念の中に,日常生活や社会参加に関する評価軸が位置づけられていることからもおわかりのように,リハ医にとっても「まち」は重要な視点である。

ところが,専門職が携わる医療の「現場」という観点で言うと,「まち」の視点は途端に矮小化され地域保健や在宅医療の限られた分野で扱われるにとどまる。そこで今回は,病院と患者宅の間を結ぶ「まち」を,これからのプライマリ・ケア医,そしてリハ医の新しい活動の機会領域とした提言をしたい。







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