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化膿性汗腺炎がアダリムマブの適応症に

No.5073 (2021年07月17日発行) P.47

武藤 潤 (愛媛大学皮膚科講師)

登録日: 2021-07-15

最終更新日: 2021-07-14

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【初めて承認された生物学的製剤】

化膿性汗腺炎は,腋窩,鼠径部,肛囲,外陰部などでアポクリン腺が開口する毛包が閉塞することにより慢性,炎症性,再発性に生じる皮膚疾患である。結節,膿瘍から排膿し瘻孔や瘢痕形成に至り,患者の健康状態と生活に影響を及ぼす。臀部慢性膿皮症は,臀部に発生した化膿性汗腺炎の別称とされる。

アダリムマブはヒト型TNFαモノクローナル抗体製剤である。関節リウマチや尋常性乾癬などに続き,2019年2月に化膿性汗腺炎がアダリムマブの11番目の適応症として追加承認された。医師により適用が妥当と判断された患者については自己注射も可能である。

化膿性汗腺炎におけるアダリムマブの用法,用量は乾癬とは異なり,かつ初めて承認された生物学的製剤であることから,使用上の注意および欧米で参照されている診断基準等のまとめを添付した「化膿性汗腺炎におけるアダリムマブの使用上の注意/化膿性汗腺炎の診療の手引き」が作成され,日本皮膚科学会から公表されている。

国内での52週継続投与試験および,海外での168週(3年)継続投与試験でアダリムマブの有効性が維持され,新たな安全性の事項は見出されなかった1)。しかし,投与の継続,中止については十分な検討はされておらず,今後の国内データの蓄積により検討していく必要がある。また,わが国における治療ガイドラインの作成も望まれる。

【文献】

1) Kimball AB, et al:N Engl J Med. 2016;375(5): 422-34.

【解説】

武藤 潤 愛媛大学皮膚科講師

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