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乳癌・乳房パジェット病[私の治療]

No.5048 (2021年01月23日発行) P.43

井本 滋 (杏林大学医学部付属病院乳腺外科教授)

登録日: 2021-01-26

最終更新日: 2021-01-20

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  • 乳癌は主に乳管上皮を主病変として発生し,非浸潤癌と浸潤癌に区別される。乳房パジェット病は乳管から乳頭へ進展,びらん様の外観を呈しパジェット細胞が認められる。非浸潤性乳癌と乳房パジェット病は予後良好であり,浸潤性乳癌の予後はその悪性度によって異なる。これらの内容は多岐に及ぶため,詳細については日本乳癌学会編「乳癌診療ガイドライン」「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」などを参照頂きたい。

    ▶診断のポイント

    視触診に加えて,マンモグラフィーと超音波検査は必須である。MRI,CTは乳管内進展やリンパ節転移の診断に有用である。画像診断で乳癌を疑う場合は針生検で,乳房パジェット病を疑う場合は皮膚生検で,組織学的診断を行う。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    【初発乳癌】

    乳癌は初発と進行再発に区別されるが,初発乳癌では手術療法,薬物療法,放射線療法による集学的治療が原則である。

    【進行再発乳癌】

    遠隔転移を伴うⅣ期乳癌あるいは再発乳癌の治癒は困難である。しかし,乳癌細胞は薬剤感受性・放射性感受性に優れている。一方,乳癌細胞はtumor dormancyの状態から5年以上経過して臨床的に再発することも稀ではない。再発形式にもよるが,緩徐な再発から10年以上生存する症例も経験される。

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