株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

親族への給与が指摘される[開業医が知っておきたい税務調査の基礎知識(5)]

No.4963 (2019年06月08日発行) P.54

西岡篤志 (税理士)

登録日: 2019-06-05

最終更新日: 2019-06-04

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1本の電話から始まる税務調査。調査が決まったときには、もう手遅れかもしれません。なぜなら、税務調査は過去の申告に対して行われるもの、既に経費として落としてしまった領収書の「言い訳」にも限界があります。税務調査は、開業以来10年以上も入っていなかったのに、突然入るということもあります。開業医に対する税務調査はどのような流れで行われ、どのようなことが問題になるのか、あらかじめ分かっていれば落ち着いて対応できます。税務調査の手続きから指摘されるポイントまで、分かりやすく解説します。

1 親族給与が指摘されるポイント

税務調査で指摘されやすい項目として、親族への給与があります。まず、その親族給与が適正な手続きにより支給されているかがチェックされます。次に、その親族給与の金額が「高すぎないか」がチェックされます。親族給与が高すぎるかどうかの判断は、働いている時間、勤続年数、仕事の内容や性質と働いている程度、親族以外の従業員の給与の状況、同業種で類似しているところの給与水準、その他クリニックの特徴や売上規模などに照らして、客観的に判定されます。その判定の結果、親族給与の金額のうち高すぎると認められる部分の金額については、経費として否認されます。

プレミアム会員向けコンテンツです(期間限定で無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top