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苦手だった「妊娠」を得意分野に[プラタナス]

No.4959 (2019年05月11日発行) P.3

三島就子 (東京都立多摩総合医療センター救急・総合診療センター/国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター母性内科)

登録日: 2019-05-11

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  • 母性内科という分野をご存知でしょうか。「妊娠」に関わる女性の健康を内科医の立場からサポートする分野で、2つの顔があります。一つは総合内科医としての顔です。妊娠中の女性がかぜをひき咳がつらくて困っているとき、または、急にお腹が痛くなって産科にかけこんだけれどお腹の赤ちゃんは元気で「赤ちゃんの問題じゃなさそうだよ」といわれたとき、女性は誰に相談したらいいのでしょうか。研修医のころ、救急当直中にかぜをひいた妊婦さんが受診しましたが、解熱剤ひとつ処方することもなく、我慢を強いる対応をしてしまいました。今となっては恥ずべき過去です。

    そしてもう一つは内科各分野の専門医としての顔です。初期研修医のとき、皮膚筋炎を発症した10代後半の女性を担当しました。10年前の症例なので詳細な経過は忘れましたが、ステロイド単独では病状を抑えきれず、免疫抑制剤を追加する必要がありました。数カ月に及ぶ入院中、彼女には毎日のように面会に来てくれる彼氏がいました。ある日の夕回診で彼女から「薬をのまなくてもいい日が来るんですか?」と聞かれました。免疫抑制剤を追加したばかりの時期でしたので、病気が落ち着かないことに不安を感じているのかと思いましたがそうではなく、彼氏といつか結婚して子どもが生まれたら一緒にディズニーランドに行きたいという話題になったそうです。

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