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【他科への手紙】小児科→内科

No.4798 (2016年04月09日発行) P.51

大杉夕子 (国立病院機構大阪医療センター 小児科医長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-26

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  • 小児科では何歳までの患者さんを診るか?初診時はほとんど15歳前後でふりわけられていますが、明確な決まりはありません。患者さんの年齢を忘れて、いつまでも……、たとえば30歳を過ぎても小児科で診ていることもあります。

    私は、小児科の中で、がんの患者さんを専門に診療しています。今回は、内科にお世話になる可能性のある、小児がん経験者についてお話しします。小児がんといっても成人のがんに比べると圧倒的に数が少ないので、イメージが湧かない先生が多いかもしれません。

    発症頻度は、小児人口100万人に対して100~150人。2013年の調査では、14歳以下の全死亡原因の3割が悪性新生物で、年間約280人の子どもたちががんで亡くなっています。まだ治療成績の向上が望まれるところですが、過去30年で治療はずいぶんと進歩しました。現在は5年生存率が70~80%を超えるようになり、結果、20歳代の1000人に1人は小児がん経験者という時代を迎えています。

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