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子宮鏡による子宮内膜疾患の精査について

No.4951 (2019年03月16日発行) P.58

中田真木 (三井記念病院産婦人科医長)

丸山正統 (丸山記念総合病院副院長/産婦人科部長)

登録日: 2019-03-14

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  • 最近の症例です。子宮内膜ポリープが見えるが内膜細胞診と外来内膜生検は陰性。他の手術時にたまたま行った静脈麻酔下の全面搔爬により,病理部門から経過観察の指導。その後,レゼクトスコープによる子宮鏡検査で初めて微小なポリープ状の内膜癌が見つかりました。内膜肥厚症例に対する子宮鏡検査を決断すべきなのはどういう場合で,どういう手順で進めるのがよいのでしょうか。丸山記念総合病院・丸山正統先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    中田真木 三井記念病院産婦人科医長


    【回答】

    【悪性を早期に診断するためには子宮鏡検査が欠かせない】

    子宮異常出血や経腟超音波検査で内膜の肥厚を認めた場合,通常はまず内膜細胞診を施行します。内膜細胞診で異常が認められた場合,内膜生検を行い確定診断をするのが一般的です。ただし,内膜細胞診では検査の特異度(子宮体癌患者の陽性率)は88.8%1)との報告もあり,10%以上の見落としがありえます。組織診でも,がんが内膜の一部に限局していた場合には,採取されず陰性になる可能性があります。

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