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■NEWS 「発熱から2日間は転落防止」説明を―小児科学会インフルエンザ治療指針

No.4933 (2018年11月10日発行) P.19

登録日: 2018-11-01

最終更新日: 2018-11-01

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日本小児科学会は31日、201819シーズンのインフルエンザ治療指針を公表した。インフルエンザ罹患後の異常行動が「タミフル」(オセルタミビル)使用者に限った現象ではないとの調査報告を踏まえ、抗インフルエンザウイルス薬の添付文書が改訂されたことを紹介。処方する医師に対し、小児・未成年の患者と家族に向けて、少なくとも発熱から2日間は転落等の重大事故の防止策を講じるよう説明することを求めている。

外来での治療薬選択に関しては、昨シーズンの方針を踏襲。タミフルの使用は、呼吸器疾患がある場合を含めてどの年代でも「推奨される」としている。ただし、新生児については体重2500g未満および生後2週未満の児での知見が得られていないため、投与する場合には消化器症状等の副作用の発現に十分注意すべきとしている。「リレンザ」(ザナミビル)と「イナビル」(ラニナミビル)は、10歳以上でのみ「推奨される」とし、1歳未満では「推奨されない」、1歳~4歳では「吸入困難と考える」、59歳では「吸入できると判断された場合に限る」とした。「ラピアクタ」(ペラミビル)は、他の3剤の使用が困難な時に考慮する薬剤と位置づけている。

今年2月に承認されたキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬の「ゾフルーザ」(バロキサビル マルボキシル)の使用については、現時点で十分なデータがなく、学会内で検討中であるとして、見解の提示を見送った。

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