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■NEWS 小児がん連携病院が新たに設置―小児がん拠点病院等整備指針

No.4921 (2018年08月18日発行) P.18

登録日: 2018-08-06

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厚生労働省は7月31日、小児がん拠点病院等の整備指針を発出した。小児がん連携病院の指定や思春期・若年成人(AYA世代)への対応が新たに盛り込まれた。厚労省は、新たな整備指針に基づき、来年4月にも拠点病院を指定する方針。

小児がんの医療提供体制を巡っては、がん種に応じた診療体制の整備や、拠点病院と地域の他の医療機関との連携について課題が指摘されていた。これを踏まえ厚労省は、新たに連携病院を設置することを決定。連携病院は、①標準治療が確立しており均てん化が可能ながん種について拠点病院と同程度の適切な医療が提供可能、②診療を集約すべき特定のがん種に対し適切な医療が提供可能または、限られた施設でのみ実施可能な粒子線治療等の標準的治療が提供可能、③地域で小児がん患者の晩期合併症や移行期医療に対応するための長期フォローアップと、必要に応じた適切な医療が提供可能―の3類型とし、拠点病院がそれぞれの類型ごとに連携病院を指定するとした。

AYA世代への対応も新設。具体的には、移行期医療や成人後の晩期合併症対応など長期フォローアップ体制、がん診療連携拠点病院等への紹介を含めた適切な医療提供体制の構築を盛り込んだ。また、相談支援センターの役割として、ライフステージに応じた長期的な視点から、他の医療機関や行政機関、学校などと連携し、就学・就労・生殖医療等への相談対応といった幅広い支援が求められることを明記。院内や地域の医療従事者と協力し、院内外の小児がん患者・AYA世代患者、家族、地域住民、医療機関からの相談に対応する体制整備の必要性も示した。

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