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外来診療のUncommon Disease

君はこれが診断できるか? Dr. 生坂の診断推論の手法を学べる1冊!

定価:4,840円
(本体4,400円+税)

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立ち読み

編著: 生坂政臣(千葉大学医学部附属病院総合診療部教授)
判型: B5判
頁数: 164頁
装丁: カラー
発行日: 2014年09月10日
ISBN: 978-4-7849-5600-5
版数: 第1版
付録: -

€■NHK「ドクターG」でおなじみ、Dr. 生坂の週刊「日本医事新報」好評連載「キーフレーズで読み解く外来診断学」がついに単行本化!
€■本書では71 症例を収載し、遭遇頻度順に“ややuncommon” “uncommon” “rare”の3 段階に分類。uncommon 度のレベルを選んで診断に挑戦したり、お好みで巻末の診断名一覧から興味ある症例に目を通す読み方もできます。

€■医学的キーフレーズを手がかりに、uncommon disease の診断にどこまで迫れるか?Dr. 生坂の診断推論の手法を学びつつ、症例の謎解きにチャレンジ!
■発売から1カ月でたちまち2刷!これを機に1刷の内容をブラッシュアップしました。主な改変箇所については「関連情報」でご覧下さい。 
診療科: 総合診療 診断一般
  内科

目次

全身の症状
case01 悪寒と発熱を主訴に受診した77 歳男性
case02 炎症反応陰性の不明熱を呈した83 歳女性
case03 潰瘍性大腸炎の治療中に発熱した29 歳女性
case04 急性の発熱を主訴に受診した21 歳女性
case05 体重減少のために母と受診した25 歳女性
case06 持続する頭痛と発熱を訴えた30 歳女性
case07 持続性の高CRP 血症で紹介された75 歳女性
case08 頭痛,発熱,関節痛を訴えて受診した32 歳男性
皮膚の症状
case09 体幹中心の派手な皮疹を訴えた23 歳女性
case10 難治性の赤ら顔を主訴に受診した31 歳女性
case11 発熱,咽頭痛,皮疹で受診した27 歳男性
case12 発熱と手掌の皮疹を主訴に受診した23 歳女性
case13 妊娠中に両下肢の皮疹が出現した34 歳女性
case14 発熱と皮疹を主訴に受診した56 歳男性
神経・精神の症状
case15 上行する両下肢のしびれを主訴に受診した84 歳男性
case16 箸の使いづらさを主訴に受診した66 歳男性
case17 悪心,筋力低下を主訴に受診した15 歳女性
case18 手指のしびれと痛みを訴えた30 歳男性
case19 寝ている間の摂食行動を主訴に受診した55 歳女性
case20 書字困難を訴えた62 歳男性
case21 一時的に様子がおかしくなった72 歳男性
case22 繰り返す夜間の異常行動で受診した74 歳女性
case23 物忘れと無気力を訴えて受診した47 歳女性
case24 歩きにくさを主訴に受診した64 歳男性
頭頸部の症状
case25 難治性の歯痛を主訴に受診した25 歳男性
case26 発熱と頸部リンパ節腫脹を主訴に受診した22 歳女性
case27 繰り返す両顎の痛みを主訴に受診した74 歳女性
case281カ月前からの発熱,頸部痛を訴える19 歳女性
case29 ふらつき,耳閉感,耳鳴を訴える36 歳男性
case30 顔のむくみを主訴に受診した38 歳女性
case31 頭位変換時のめまいを訴えた47 歳女性
case32 右?部の腫脹を訴える62 歳女性
case33 難聴と歩行障害を主訴に受診した69 歳女性
case34 急性の視覚障害を訴えて受診した72 歳女性
case35 左顔面の発汗過多を主訴に受診した31 歳男性
case36まぶたの腫れを主訴に受診した68 歳女性
心肺の症状
case37 急性発症の深吸気で増悪する胸痛を訴える35 歳男性
case38 労作時呼吸困難を訴える62 歳女性
case39 咽頭痛と右胸痛を訴えて受診した24 歳女性
case40 胸痛と呼吸困難を繰り返した46 歳女性
case41 心嚢液貯留・発熱にて紹介された58 歳女性
case42 急激な体重減少と嗄声を主訴に受診した66 歳男性
case43 発熱と咳嗽,進行性の息切れを訴えた54 歳男性
消化器の症状
case44 慢性の左側腹部痛を訴える31 歳女性
case45 持続性の吃逆を主訴に受診した73 歳男性
case46 間欠的な腹痛を主訴に受診した24 歳女性
case47 胸痛や腹痛を伴う発熱を繰り返す47 歳女性
case48 食欲不振と体重減少を訴えた66 歳男性
case49 右下腹部の膨隆を主訴に受診した75 歳女性
case50 富士登山中に突然の左季肋部痛を呈した38 歳男性
腎泌尿器の症状
case51 急性発症の口渇,多飲,多尿を訴えた70 歳男性
case52 陰茎痛を訴える63 歳男性
case53 会陰部と下腹部の痛みを主訴に受診した58 歳男性
筋骨格系の症状
case54 右側胸部と右肩の痛みを訴える22 歳女性
case55 心窩部痛,背部痛関節痛浮腫を主訴に受診した24 歳女性
case56 繰り返す足の甲の腫れと痛みを訴えて受診した24 歳女性
case57 急性の発熱と胸背部痛を主訴に受診した28 歳男性
case58 筋肉痛を主訴に受診した47 歳男性
case59 左膝痛を主訴に受診した48 歳男性
case60 首と肩の痛みを訴えた48 歳男性
case61 急性の右膝痛を主訴に受診した52 歳男性
case62 手指の痛みと変色を主訴に受診した65 歳男性
case63 左肩と首の痛みを訴える68 歳男性
case64 2 週間前からの左季肋部痛を訴えた71 歳男性
case65 足底の痛みを訴える73 歳男性
case66 2カ月前からの発熱と左腰背部痛を訴える27 歳女性
case67 両足,頸,右手の痛みの進行を訴えた29 歳男性
case68 両下腿の浮腫を主訴に受診した41 歳男性
case69 左側胸部痛を主訴に受診した51 歳女性
case70 発作的な股関節周囲の痛みを訴える58 歳女性
case71 昨日からの右上肢の腫れを訴えた65 歳男性
Column1問診の限界を補う─主治医制度
Column2問診の限界を補う─受療行動と愁訴のブレ
Column3陽性感情には魔物が住んでいる

最終診断名一覧
Take Home Message 一覧
索 引


最終診断名一覧
case01 丹毒
case02 うつ熱
case03 薬剤熱+相対的副腎不全
case04 カンピロバクター腸炎
case05 神経性食思不振症
case06 結核性髄膜炎
case07 再発性多発軟骨炎
case08 クラミドフィラ肺炎
case09 ジベル薔薇色粃糠疹
case10 酒さ
case11 カポジ水痘様発疹症
case12 痂皮性膿痂疹
case13 妊娠に伴う色素分界線条
case14 ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(IgA血管炎)
case15 転移性脊椎骨腫瘍(前立腺癌による)
case16 脳梗塞
case17 原発性副甲状腺機能亢進症
case18 複合性局所疼痛症候群
case19 睡眠関連摂食障害
case20 書痙
case21 一過性全健忘
case22 インスリノーマ
case23 髄膜腫によるKernohan’s notch現象
case24 球脊髄性筋萎縮症
case25 歯性上顎洞炎
case26 菊池病(壊死性リンパ節炎)
case27 冠攣縮性狭心症
case28 高安動脈炎
case29 再発性多発軟骨炎
case30 全身性エリテマトーデスに伴う血管性浮腫
case31 中枢性頭位めまい症
case32 放線菌症
case33 Cogan症候群
case34 クロイツフェルト・ヤコブ病
case35 特発性分節型無汗症
case36 涙腺腫瘍(MALTリンパ腫)
case37 急性心膜炎
case38 肺塞栓症(末梢型)
case39 咽後膿瘍および急性縦隔炎
case40 月経随伴性気胸
case41 急性大動脈解離(Stanford type A)
case42 多発血管炎性肉芽腫症(Wegener肉芽腫症)
case43 血管内悪性リンパ腫
case44 腹壁神経痛
case45 胃食道逆流症(による持続性吃逆)
case46 腸重積(メッケル憩室翻転による)
case47 家族性地中海熱
case48 原発性アミロイドーシス
case49 帯状疱疹後偽性ヘルニア
case50 鎌状赤血球傾向
case51 特発性中枢性尿崩症
case52 間質性膀胱炎
case53 悪性リンパ腫
case54 Fitz-Hugh Curtis症候群
case55 全身性エリテマトーデス
case56 疲労骨折(左第2中足骨)
case57 急性リンパ性白血病
case58 慢性甲状腺炎(橋本病)
case59 急性痛風関節炎(痛風)
case60 急性冠症候群(非ST上昇型心筋梗塞)
case61 関節リウマチ
case62 全身性強皮症
case63 パーキンソン病
case64 間質性肺炎に合併した肺癌によるTh9肋間神経浸潤
case65 足根管症候群
case66 高安動脈炎
case67 乾癬性関節炎
case68 好酸球性血管性浮腫
case69 NSAID潰瘍
case70 両側閉鎖孔ヘルニア
case71 原発性腋窩・鎖骨下静脈血栓症

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序文

米国ではより効率的な医療を目指し,重症患者以外は病棟でなく,外来で診る方針へ大きく舵を切った。この「病棟から外来へ」の診療のシフトは,精査目的での入院の激減を意味する。わが国でも包括医療費支払い制度が導入され,単一病名でしか入院診療費が請求できない保険制度のもとで,原因精査は可能な限り外来で行う時代になったといえる。このような医療を取り巻く環境の変化を考えると,総合診療医もcommon diseaseだけでなく,診断のあたりがつくまでは稀な疾患を含めて外来でのワークアップを期待される可能性が高く,経験したことのない疾患にも迫れるだけの推論能力を身につけておく必要がある。
€稀な疾患の学習法としては,学会,書籍,雑誌,カンファレンスの利用などが考えられるが,多くは入院や救急設定であり,診療所や一般外来で遭遇する症例のリソースは少ない。幸い大学病院の総合外来は,診療所などで診断がつかず紹介されるケースが集積するので,稀な疾患を集中的に経験することができる。これらの症例を診療所医師向けの雑誌である週刊『日本医事新報』に連載したところ,好評を博したので,このたび単行本化することになった。
本書はcommon diseaseを除いた症例を, 頻度順に“ややuncommon”,“uncommon”,“rare”の3段階に分類して掲載している。また,本書の特徴の1つであるsemantic qualifierや医学的キーフレーズは, 疾患の特徴をより普遍的な言葉で表したもので,指導医はこれを手がかりに診断のあたりをつけている。「よくある病態ではないな」という直感が働いたときに,これらの疾患まで想起できれば理想的であるが,当然common diseaseに精通することが先決であり,最初からシマウマ探しをしても労多くして功は少ない。
本書は症例提示の裏面に解答を示すフォーマットを採用しているので,三段階のuncommon度からレベルを選んで診断に挑戦して頂きたいが,巻末の診断名一覧から興味ある症例に目を通す使い方もある。「外来で診たあの患者は,ひょっとしてこの疾患かもしれない」というような形で問題解決の一助となる事例があったならば,我々にとってこれ以上の喜びはない。
最後に,外来での貴重な経験をエビデンスとともに活字にしてくれた教室員とご協力頂いた諸先生方,また出版に漕ぎ着けるまでウィットに富むジョークで励まして下さった日本医事新報社の原田誠子さんに厚く御礼を申し上げる。

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レビュー

「ゐのはな同窓会報」第168号,著書紹介欄(中村眞人先生著)より許諾を得て転載

 
先日ある先輩に、順天堂第三代堂主・佐藤進先生が下関条約締結時に暴漢に襲われた李鴻章を助けたお礼に、「妙手回春」という書を贈られたという話を聞いた。その後、この『外来診療のUncommon Disease』を読んで、まさに生坂先生が現代の妙手回春ではないかと思った。
ところで、何故生坂先生の本に出会ったのか。今年の9月9日火曜日午後7時30分、私の所属する千葉市医師会理事会の会長挨拶は、「大変面白い本がある。あまり面白いので、読み出すと止まらない。且つ、非常に為になる。皆さんも、是非是非読んで頂きたい」との話で始まった。私が理事になって7年間、このような挨拶は初めて。会長の熱のこもった推奨の言葉に、自宅に戻ると直ぐにアマゾンのワンクリックで生坂先生の本を購入した。次の日届いた本の装丁の素晴らしいこと。大学での日常診療以外にも、生坂先生の各方面でのご活躍は、「総合診療医ドクターG」というNHKの人気テレビ番組でのご活躍で皆様ご存じだと思う。
ここで、ご存じない諸兄の為に簡単に解説しておきたい。「総合診療医ドクターG」は、「ドクターG“General”」と呼ばれる現役著名医師が実際の症例をドラマで再現し、研修医がゲストタレントなどとの討論を経ながら、再度再現ドラマと2回目の討論後に病名を絞り込み、最後に正解と解説が発表されるという流れの番組である。私も、生坂先生の登場した番組を何回か拝見したが、この本はまさにそのドクターGのダイジェスト版で、人を引きつけて放さない。その理由は、71の症例が網羅されているにも関わらず、簡潔に現症・現病歴・最終診断・説明と各2ページにまとめられているので、たった5分の隙間時間にも読める。そして、一つの病気を知ることで、自分が名医になったような気分になる。まさに、妙手回春である。しかも、薄くカバンに入れてもかさばらない。さらに、一症例一症例の内容が濃く、ちょうど短編推理小説を読むようにどこから見ても楽しめる。
生坂先生の序文にも、「現在の医療環境の変化を考えると、総合診療医もcommon diseaseだけでなく、診断のあたりがつくまでは稀な疾患を含めて外来でのワークアップを期待される可能性が高く、経験したことのない疾患にも迫れるだけの推論能力を身につけておく必要がある。」と記されている。 これは、大変だ。私のようなかかりつけ医も、総合臨床医の末席を汚す一員である。であれば、このUncommon Diseaseは、是非机の上にいつも置いてブラッシュアップを図らなければ。この本は、外来診療をする全ての医師が読むべきである。読むと非常に爽快な気分になり、日常診療がブラッシュアップされることを保証する。

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さすが日本GMのトップドクター

Kindleカスタマーレビュー
早めにかわんと、品切れになる良書です
大変勉強になりました。

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Kindleカスタマーレビュー
難易度の高い症例もあるが、思考プロセスやレクチャーが大変分かりやすい。

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5生坂先生がんばれ。

Amazonカスタマーレビュー
おもしろくよみました。アメリカの内科のローテーターのレジデントにも見せたら楽しんでいました。日本語はよめないのですが、アメリカ人のレジデントにも通用するようです。翻訳版もうりだしてみたらいかがでしょうか?日本語の医学書が英訳されているのはきわめてすくないのですが、この本はいけるのではとおもいます。再会を楽しみにしています。

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

このたびは『外来診療のUncommon Disease』をご購入いただき,誠にありがとうございます。
2刷の刊行に際し,内容をブラッシュアップしましたので,お知らせ致します。
該当個所 改変前 改変後
p2 Lectureの最終行 さらに耳介には真皮深層が存在しないため, この部位への病変の波及も蜂窩織炎との鑑別点となる(Milian’s ear sign)。 また図2でみられるように,真皮深層が存在しない耳介への波及も蜂窩織炎との鑑別点となる(Milian’s ear sign)。ちなみに,丹毒も蜂窩織炎も耳朶を侵す点で,耳介軟骨炎と鑑別可能である(p62参照)。
p46 Lecture最終行   Lectureの最終行に「海馬の微小病変捕捉にMRI拡散強調画像(thin slice)が有用とされている4)。」を追記。
文献追加 4)Choi BS, et al:AJNR 33:1771-1774, 2012. 
p78 Lecture上から3行目 “僧帽筋稜”への放散は本疾患に特徴的である。  “僧帽筋稜(trapezius ridge)”への放散は本疾患に特徴的である(p112参照)。
(赤下線を追加) 

本書に下記の変更がございますので,訂正するとともに,謹んでお詫び申し上げます。

p134 図2図説

足首を最大に回外・背屈することで,

足首を最大に背屈・外がえしすることで,

 

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