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子宮筋腫

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
鹿島大靖 (信州大学医学部産科婦人科学教室)
塩沢丹里 (信州大学医学部産科婦人科学教室教授)
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  • ■疾患メモ

    子宮平滑筋に発生する良性腫瘍で,子宮の様々な場所に境界明瞭な腫瘤を形成する。

    腫瘍細胞は性ステロイド受容体を発現し,その発育にはエストロゲンが関与している。性成熟期には緩徐に増大し,閉経後には縮小する。

    婦人科腫瘍疾患のなかで最も高頻度であり,30歳以上の女性の20~30%にみられる。

    子宮平滑筋肉腫などの悪性疾患との鑑別に注意が必要である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    子宮筋腫の約半数は無症状である。

    月経に伴う症状:月経困難,過多月経,過長月経。

    下腹部腫瘤感,圧迫症状(頻尿,尿閉,尿漏れ,便秘)。

    不妊。

    不正出血,腹痛,急速な腫瘤増大は肉腫を疑う。

    【検査所見】

    内診:弾性硬で時に結節状の腫大した子宮を触知する。

    超音波検査:通常は境界明瞭で内部が均一な低エコーを呈する腫瘤として描出されるが,変性が強い場合や肉腫では内部は不均一な腫瘤となる。

    MRI:T2強調像では内部の性状を反映して種々の信号強度を呈するが,T1強調像では通常低信号である。これは腫瘤内に出血を伴いT1高信号を呈することの多い肉腫との鑑別できわめて重要である。

    血液検査:過多月経がある場合は鉄欠乏性貧血を呈する。

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