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頸椎後縦靱帯骨化症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
千葉一裕 (防衛医科大学校整形外科教授)
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  • ■疾患メモ

    頸椎後縦靱帯骨化症は,本来軟部組織であり椎体後縁を連結し脊椎を安定させる役割を果たす後縦靱帯が,何らかの原因で骨化することで頸椎の可動性を低下させるものである。

    頸部痛,肩こり,頸椎運動障害などの局所症状と同時に,増大した骨化巣が脊柱管,椎間孔を狭小化して神経を圧迫し,手足のしびれや脱力などの神経症状をきたす疾患である。

    男女比2:1と男性に多く,発症は男女とも50歳前後が多い。骨化の原因は不明であるが,発生率に人種差があり家族発生例が多いことから遺伝の関与があることは確実である。近年の一塩基多型を用いた症例対照相関解析研究から,有望な候補遺伝子が発見され,徐々にその病態が解明されつつある。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    頸椎可動域制限,頸部痛,頸や肩のこり,手足のしびれ,運動障害が代表的症状である。

    神経症状は,①脊髄症状と,②神経根症状に大別されるが,様々な程度に両者が混ざる例も稀ではない。

    ①脊髄症状:両上肢,あるいは四肢など神経支配領域に限局しない広範囲に及ぶしびれ,感覚障害に加え,箸による食事,ボタン掛け,書字がうまくできない,脚がつっぱりうまく歩けない,頻尿や尿漏れなど。

    ②神経根症状:頸椎運動に伴う片側上肢への放散痛,神経根の支配領域に限局する感覚・運動障害など。

    【検査所見】

    診察:頸椎可動域制限,傍脊柱筋や僧帽筋の硬直・圧痛,JacksonやSpurling徴候などの神経刺激徴候などがみられる。

    神経根症:一側上肢神経根支配領域の反射低下,感覚障害,筋力低下。

    脊髄症:四肢の腱反射亢進,Hoffmann,Trömner,Babinskiなどの病的反射,手指巧緻運動障害,痙性歩行障害,広範な感覚障害,膀胱直腸障害。

    画像診断:単純X線側面像では椎体後縁に種々の形態の骨化巣を認める(図1・2a1)。MRIでは骨化巣による脊髄,神経根の圧迫を認め,症状との整合性があれば診断は確定する(図2b)。骨化の形態や範囲をより詳細に描出するにはCTおよびその再構成(リコンストラクション)が有用である(図2c)。

    15_18_頸椎後縦靱帯骨化症

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