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先天性副腎過形成症(21-水酸化酵素欠損症)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-19
菊池 透 (埼玉医科大学医学部小児科教授)
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  • ■疾患メモ

    21-水酸化酵素欠損症は,21-水酸化酵素(CYP21)遺伝子の異常による常染色体劣性の疾患である。

    日本人の先天性副腎過形成症の90%以上を占め,発症頻度は,1万5000~2万人に1人である。

    新生児マススクリーニングの対象疾患である。

    その酵素の欠損により,糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの不足と副腎アンドロゲンの過剰が生じる。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    古典型では,新生児期に発症し,副腎不全症状(哺乳不良,活気不良,体重増加不良,ショックなど),ACTH過剰症状(皮膚色素沈着),副腎アンドロゲンの過剰症状(女子外性器の男性化)がみられる1)

    非古典型では,副腎アンドロゲンの過剰症状(成長率の促進,骨年齢の促進,女性の男性化)がみられる。

    【検査所見】

    17-ヒドロキシプロゲステロン(17-OHP)高値(新生児マススクリーニングでの測定項目),ACTH高値,レニン活性高値,低ナトリウム(Na)血症。高カリウム(K)血症,代謝性アシドーシス1)

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