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中枢性尿崩症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-16
萩原大輔 (名古屋大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科)
有馬 寛 (名古屋大学大学院医学系研究科糖尿病・内分泌内科学教授)
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  • ■疾患メモ

    中枢性尿崩症は,抗利尿ホルモンであるバソプレシン(vasopressin:AVP)の産生および分泌の障害により腎臓における水の再吸収が抑制され,多尿を呈する疾患である。

    器質的異常を特定できない特発性中枢性尿崩症,視床下部─下垂体系の器質的異常により二次的に発症する続発性中枢性尿崩症,遺伝性疾患である家族性中枢性尿崩症に分類される。

    わが国における患者数は7000~1万人程度と推定される。

    ■代表的症状・検査所見(

    10_04_中枢性尿崩症

    【症状】

    口渇,多飲,多尿が主症状である。

    脱水傾向を反映して,皮膚や口腔内の乾燥,全身倦怠感,微熱,体重減少が認められる。

    夜間尿が頻回となり,睡眠障害をきたしやすい。

    【検査所見】

    〈血液・尿検査〉

    1日尿量が10Lに達することもあり,尿比重および尿浸透圧は低値を示す。

    脱水傾向を反映して,血清ナトリウム濃度および血漿浸透圧は正常上限~軽度高値となり,血液濃縮所見(ヘモグロビン,ヘマトクリット,血清総蛋白,血清尿酸値の上昇)を認める。

    〈内分泌学的機能検査〉

    高張食塩水負荷試験(),水制限試験,バソプレシン負荷試験により,中枢性尿崩症と心因性多飲症および腎性尿崩症を鑑別する。

    10_04_中枢性尿崩症

    〈画像検査〉

    健常者ではMRI T1強調画像にて下垂体後葉は高信号を示すが,中枢性尿崩症では後葉の高信号が消失する1)

    続発性中枢性尿崩症では,視床下部─下垂体系に腫瘍や炎症を示唆する所見を認める。

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