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(3)中・後縦隔に生じやすい病変[特集:縦隔腫瘍 診断の進め方]

No.4899 (2018年03月17日発行) P.36

岩野信吾 (名古屋大学大学院医学系研究科量子医学准教授)

登録日: 2018-03-16

最終更新日: 2018-03-14

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中縦隔に生じやすい病変として,リンパ節病変,食道腫瘍,神経原性腫瘍,気管支嚢胞,心膜嚢胞などがある

後縦隔には神経原性腫瘍が好発し,そのほかに髄膜瘤,髄外造血,骨髄脂肪腫や悪性リンパ腫などが発生する

病変の局在診断や内部性状(嚢胞性病変か充実性病変か)の評価,治療方針決定にはCT・MRI検査が有用である

1. 中縦隔に生じやすい病変

中縦隔には気管・食道が含まれており,それらに由来する充実性・嚢胞性病変が発生する。またリンパ節に由来する腫瘍や神経原性腫瘍も発生する。

1 リンパ節由来の腫瘍

サルコイドーシス(図1)は原因不明の多臓器疾患であり,組織学的には乾酪壊死を伴わない類上皮肉芽腫を特徴とする。1-2-3 sign(いわゆる両側肺門リンパ節腫大,bilateral hilar lymphadenopathy:BHL)が単純X線画像所見としてよく知られているが,肺門リンパ節の腫大が目立たず縦隔リンパ節腫大しかみられないこともある。リンパ節は融合傾向が乏しく,比較的均一に造影される。石灰化を伴うこともある1)

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